「いつ始めるのがよいか」というセス・ゴーディンのエントリーより。数えてみると全部で17の「何かを始めるのに最適なタイミング」が紹介されていますが…。
●始めるのに最適なタイミングは・・・、
1.あらゆる万一の事態を乗り切る上で十分なお金が用意できてから
2.新しい技術がマーケットに十分に浸透し、シェア争いが落ち着いてから
3.みんなの関心が薄れないうちに(=シェア争いが落ち着いてしまう前に)
4.身の回りのあれこれを片付けて、集中できる体制ができてから
5.借金を完済してから
6.まだ誰も考えたこともないようなアイデアを思いついてから
7.パテントを取得してから
8.ベンチャーキャピタルから十分な資金調達ができてから
9.政治情勢が自分にとって有利に働くようになったら
10.学位を取得してから
11.考え得るあらゆるプランについて十分に検討を行ってから
12.始める決心がついたら
13.新しい事業に相応しいマーケティング部長を迎え入れてから
14.とっくに過ぎ去っている!
15.有識者たちに「今からやっても手遅れ」と言われる前に
16.プロセッサが世代交代する前に
17.地政学的リスクの脅威が過ぎ去ってから
言うまでもなく正解は14番目の「とっくに過ぎ去っている!」(原文では、The best time to start was last year. The best opportunities are already gone.)。
残りの16個は、すべて避けるべき言い訳というわけです。いずれも当たり前のように感じられるものばかりですが、無意識のうちにこれらを口実に先送りしてしまっていることがあるような気がします。
例えば、「シェア争いが落ち着いてから」という一見もっともらしい理由は、自信のなさの裏返しとも取れますし、「まだ誰も考えたこともないようなアイデアを思いついてから」や「パテントを取得してから」に至ってはほとんど妄想と言えるでしょう。
そこで、別のアプローチ。
GTD: Project Verbs vs. Next-Action Verbs
何かを始める上でキーとなるのは「言葉」だ、ということで、
1.とりあえず後で考えよう
2.今すぐ取りかかろう
という2つのアクションを分けるのは、以下の言葉(動詞)だ、としています。
1.とりあえず後で考えよう
・最終決定する(Finalize)
・解決する(Resolve)
・何とかする(Handle)
・検討する(Look into)
・提出する(Submit)
・最大化する(Maximize)
・整理する(Organize)
・設計する(Design)
・終わらせる(Complete)
・確信を持つ(Ensure)
・取りかかる(Roll out)
・改める(Update)
・新しい習慣を採り入れる(Install)
・実行する(Implement)
・準備する(Set-up)
2.今すぐ取りかかろう
・電話する(Call)
・大きさを揃える(Organize)
・振り返る(Review)
・買う(Buy)
・枠を埋める(Fill out)
・探し出す(Find)
・捨てる(Purge)
・Webで検索する(Look into (Web))
・集める(Gather)
・印刷する(Print)
・手に取る(Take)
・自分でできうることをしてしまう(Waiting for)
・かばんに入れる(Load)
・書き出す(Draft)
・メールする(Email)
両方のリストに登場する「Organize」は翻訳にとまどいましたが、比べてみれば「すぐにできることか否か」がポイントになりそうです。「とりあえず後で考えよう」リストでは、もっともらしく格式張った言葉が目立ちますが、むしろ教科書に載らないようなカジュアルな言葉に置き換える方が良さそうですね。