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作業記録を仕事に活かす

前回の「作業記録をIMでつけてみる」の続きです。

今回はインスタントメッセンジャー(IM)を使って残した作業記録をどのように活かすかについて考えてみます。

毎日の仕事のほとんどは似たような作業の繰り返しであり、パターン化できれば効率をアップさせることができます。それでも生身の人間がやっていることですので、同じようなタスクであってもその時々で効率よくできることもあれば、難航することもあります。

このような時に

 ・どんなことを感じたか
 ・何か工夫したことはあるか
 ・反省すべきことは何か
 ・次回は具体的にどうすべきか

といった質問を自分にぶつけて、その結果をササっとIMに書き込むようにします。アイデアと同じく、仕事をしている時に感じたことというのはその場で言葉に落としておかなければすぐに忘れてしまうものですから、思いついてから書き終えるまでの時間は短いほど、そして書き込むまでの手間も少ないほど忘れるリスクが減るはずです。

前回はSkype チャットを使いましたが今回はmeeboというサービスを通してMSNメッセンジャーを使ってみました(meeboについての詳細は、ワークスタイル・メモが参考になります)。

作業記録をつけるタイミングは特に決めておらず、本当に思いついた時に、という感じなのですが、やっていて感じることは、

 ●メモ用のウィンドウが常に開いているため、すぐに書き始めることができる
 ●書き込んだ日時が“刻印”される
 ●書き終えたら忘れてもいい

ということです。今まではメモ専用のテキストファイルを1つ用意し、そこに書き込むようにしていたのですが、難点として、

 ●長いメモを書くと一覧性が悪くなるため書きあぐねることがあった
 ●書き込んだ日時が記録されない(自分で書き込む必要がある)

ということがありましたが、両方とも解消されました。

大切なことは、思いついたときに自己批判する間を与えずにパタパターっと入力して、瞬間的に頭の中を空っぽにすることができるところだと思います。

一日の終わりに、その日に書きつづったメモを時系列で追っていくことで、思考をさかのぼることができるのですが、後から書かれたものが必ずしも自分にとっての完成形ではないところが興味深いと言えます。

最初に何気なく書いたことが本質で、あとから付け足されたことはどうでもよいことだったりすることがあるのです。

ただ、あとから付け足された内容は最初に書いた本質を理解するうえでは必要な補助線を提供する役割を持っていることが少なくないようです。つまり、後で思考を整理する時の手がかり・足がかりとなるわけです。

まだ始めてから3日目なので何とも言えませんが、現時点で感じているメリットのうち最も大きいのは、

 リードを稼げる

ということです。例えば、企画のネタや文章の構成など、今日は午後から企画書に取り組もう、文章を書こう、ということで予定していたとしても、その予定の時間になってから考え始めたのでは良いアイデアが浮かぶ保証がありません。その結果、予定していた時間を過ぎても当初の完了に到達することができずに、スケジュールがどんどん遅れていく、という事態に見舞われるのですが、その原因として、

 予定した時間内に終えなければならない

というプレッシャーの存在が挙げられます。単純作業で1つあたり5分かかるタスクが10単位あれば全体では50分と見積もることができ、この見積もりが大きく外れることはあまりありませんが、何かを考える、資料を作る、という「考える」要素が含まれるタスクの場合は、「今までの類似タスクの実績からみて1.5時間あればできるだろう」という、経験に基づいたある程度確度の高い見込みというレベルでしか見積もれず、どこまでいっても「やってみないとわからない」という不安をぬぐい去ることができません。

またアイデアというのはいつやってくるかわからないものですから、予定した時間内にそのひらめきが来なければ困ってしまいます。

そこで、こういった「考える」系のタスクを抱えている場合は、常にその課題を念頭に置くように心がけ、断片的にでも何かを思いついたらすかさずIMにメモをするようにします。こうすることで、そのタスクに取りかかる前から事実上そのタスクの進捗を稼いでいることになります。そして、実際にタスクに取りかかる段になった時には既にある程度の骨組みができあがっているために、後はそれらを整理しながら組み立てていく、という作業に落とすことができます。

「考える」系のタスクの鬼門は「取っ掛かり」ですので、その取っ掛かりを何気ないタイミングで乗り越えてしまえれば、そのタスクから感じるプレッシャーを先に切り崩すことができるわけです。

・・・というようなことは以前からも気づいてはいましたが実行に至らなかったのには理由があります。
これについては、また次回に。。