自分でやっていることにも関わらず、いつの間にか定着し、もはやそれが当たり前になっている習慣というものがあります。ウェブの記事を読んでいて「あ、これは何かに使えそう」と思ったとき、Evernoteにクリップするのですが、その際に「>」記号をよく使っているのですが、これもそんな習慣の1つです。
たとえば、「Evernoteに日々の感情の記録を残すことで得られること」という記事をクリップするとき、以下のように記事タイトルの頭にクリップ時の心境や意図を付加します。
- やってみる>Evernoteに日々の感情の記録を残すことで得られること
▼クリップ時
▼クリップ後
「>」を使っている理由
「>」を使っている理由は以下の3つです。
- 「>」の左側にくる言葉が大きい、すなわち重要であることを明示する
- 「>」の右側を指し示すインディケーター(方向指示器)になる
- 「>」は拡声器のように、右側から左側に向けて何かが発せられているイメージを喚起する
「>」の左側にくる言葉が大きい、すなわち重要であることを明示する
「>」という記号は「>」の左側にくる言葉が大きい、すなわち重要であることを明示するものです。あとからこのクリップを目にしたときに、おのずと「>」の左側の言葉に注意を向けさせる効用が期待できます。
- やってみる>Evernoteに日々の感情の記録を残すことで得られること
以下のように「>」の代わりに「:」や「|」でもいいのですが、「>」に比べると埋もれやすいと感じます。
- やってみる:Evernoteに日々の感情の記録を残すことで得られること
- やってみる|Evernoteに日々の感情の記録を残すことで得られること
「>」の右側を指し示すインディケーター(方向指示器)になる
また、「>」の右側を指し示すインディケーター(方向指示器)にもなります。
「やってみる」の対象として「Evernoteに日々の感情の記録を残すことで得られること」という記事タイトルに矢印が向いていることを示します。
これは、以下のように「→」のイメージに近いですが、「>」のほうが矢印のサイズが大きいので目立つ(注意を引く)うえに、キーボードからワンストローク(Shift+.)で入力できるという利点があります(「→」は「やじるし」とか「みぎ」という読みを入力して変換するなり単語登録するなり、漢字変換を経由する必要があるぶん、入力負荷が相対的に高くなります)。
- やってみる>Evernoteに日々の感情の記録を残すことで得られること
- やってみる→Evernoteに日々の感情の記録を残すことで得られること
ちなみにiPhoneの場合は、数字モードで6を右にスワイプすると入力できます(全角にしたければ候補から全角の「>」をタップ)。
僕自身は、「かはや」という読みで単語登録しています。なぜ「かはや」なのかは実際にタップしていただくと分かるはずです。
「>」は拡声器のように、右側から左側に向けて何かが発せられているイメージを喚起する
さらに、「>」は、ワニが口を開けているように見え、拡声器のイメージを喚起します。右側から左側に向けて何かが発せられているシンボルです。
従って、「>」の右側は左側の「発生源」「先祖」「原因(cause)」という関係性を示すことになります。
言い換えれば、左側は右側の「現象」「子孫」「結果(result)」です。
- やってみる>Evernoteに日々の感情の記録を残すことで得られること
「やってみる」は自分の言葉(=重要)であり、「Evernoteに日々の感情の記録を残すことで得られること」はその言葉を引き出した「発生源」を示すことになります。
まとめ
- やってみる→Evernoteに日々の感情の記録を残すことで得られること
でもいいのですが、単一方向(一方通行)なイメージが強いのに対して、「>」は左から右への意味にも、右から左への意味にもとらえられる、双方向なイメージである点が記号として優れていると感じます。
ところで、「>」は古代シュメール語の「くさび形文字」を連想させます。まさに記憶にくさびを打ち込んで定着を図ってくれるのです。