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おなじみの役者が出ている映画は観に行くハードルが下がるのはなぜか?



大橋悦夫前回の続きです。

プロの伝え方に触れて、改めて伝える力のすごさを実感した話

先週末に「パトリオット・デイ(2017)」という映画を観てきました。たまたまラジオを聴いていたときに耳にした、いわゆるラジオCMでこの映画のことを知り、何となく気になって実際にはどんな映画なのかをネットで調べてみたら「あぁ、これは観よう」ということで、その日の晩の上映回のチケットをネットで申し込みました。

我ながら、いくつか驚いたことがあります。

  • 映画の宣伝なのに映像なしの音声のみでも十分に効果がある!
  • おなじみの役者が出ていると観に行くハードルが下がる!
  • チケットを買ってしまうともう後に退けない!

前回は「映画の宣伝なのに映像なしの音声のみでも十分に効果がある!」について書いたので、今回は残る2つを。

おなじみの役者が出ていると観に行くハードルが下がる、のはなぜか?

たまたまラジオCMを耳にしてこの映画のことを知り、ネットで調べてみたところ「あぁ、これは観よう」と即決。

その理由は、主要キャストがいずれも自分にとっておなじみの役者ばかりだったからです(もちろん、僕が一方的に「おなじみ」と思っているだけですが…)。

飲み会に誘われて参加メンバーを尋ねたら、いずれも旧知の顔なじみばかりだったときの心境に近いです。

以下が主要キャストの顔ぶれです。それぞれIMDbへのリンクを張っておきます。

公式サイトや予告編で顔ぶれを見て、「うわ、全員見たことがある!」と少しばかり興奮したほどです。

ある程度の本数のドラマや映画を観ていれば、いずれはこういう映画に出くわすのは必然とも言えるのですが、実際に体験してみると格別です。

いつかこういう日が来ることを夢見ていた、ということはまったくありませんが、麻雀で言えば配牌時点ですでにテンパイ(アガリの一歩手前の状態)みたいなイメージです。そんなことは期待していなかったのに、実際に起きるとそれはそれでとてもうれしい、という。

たいていの映画は、キャストの大半はなじみのない役者たちで、その中に1人か2人、有名俳優や個人的にたまたま知っていたマイナー俳優が混じっているところから始まり、そこから少しずつ感情移入しながらエンディングという“アガリ”に向かっていくところを、僕にとっての「パトリオット・デイ」は最初からアガリ間近のところからスタートしたわけです。

気持ち的にはまさにテンパっている状態。

「なじみ深くて新しいもの」が手に入るという確信

以前、シリーズドラマの「LOST」を繰り返し観てしまうという話を書きました。

マーベル映画に学ぶ、「短期集中志向」より「長期継続志向」を選ぶ理由

ちなみに「LOST」はすでに全シーズン通して4回ほど観ており、すでにストーリーは完全に把握しています。にもかかわらず繰り返し観てしまうという不思議な魅力を持ったシリーズドラマです(現時点で、huluでは全シーズン観られます)。

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それでも、さすがに「LOST」さえあれば新しいドラマは何も要らない、というわけにもいきませんので、常に新しい“LOST”を求めています。

「LOST」の新シリーズが制作されるのがベストですが、必ずしも「LOST」でなくてもいいのです。求めているのは「新しいのに、どこか懐かしい」という“甘塩っぱさ”。

この“甘塩っぱさ”を、パートナーの佐々木正悟さんは著書『ロボット心理学』の中で「なじみ深くて新しいもの」と表現しています。

思春期の中ごろになると、「なじみ深くて新しいもの」を、お気に入りの作家なり、アーティストなりが「リリース」してくれるのを待つのが、ほとんど唯一の楽しみになる。

運良く、松本清張ほどの多作家がお気に入りであればいいけれど、『羊たちの沈黙』で有名なトマス・ハリスのように、五年以上もかけて一作しか発表しない寡作家のファンは大変だ。

まさにこの心境です。

おなじみのキャストが勢揃いしている「パトリオット・デイ」を是非とも観に行きたくなる理由は「LOST」を繰り返し観たくなる理由とぴったり一致します。

そこに行けば「なじみ深くて新しいもの」がほぼ間違いなく手に入るという確信が持てるのです。

「驚く」センサーの感度を上げる

ここまで読まれた方の中には、「何をそんなに興奮しているのか」と思われている方がいるかもしれません。

自分でも「そこまで興奮することではないかもな」とは思っています。でも、一方で「興奮できるのはうれしい」という気持ちもあります。むしろこの気持ちのほうが強いです。

「興奮する」という感情は随意的には起こせません。「さぁ、今から興奮するぞ!」というわけにはいかないのです。

自分が何かに興奮しているということは、すなわち、強く感情を動かされているときというのは、行動のロックが外れている状態です。

いつでも走り出すことができる、アクティブでポジティブでロックフリーな状態と言えます。

「知ったことは行動・実践しないと身につかない」などとよく言われますが、行動・実践するためには、まず感情を動かす必要があるのです。逆に言えば、感情さえ動かせれば、行動を起こすことは難しくないでしょう。

『驚く力』という本はまさにこの感情を動かすことの重要性を指摘しています。

世界はもともと、常に変化と驚きに満ちている。そこからどれだけ美しさ、豊かさ、意味、価値……といったものを引き出していけるかは、僕や、あなたの「驚く力」にかかっている。「驚く力」を豊かに持つ人は、日常のあらゆることを学びに変え、人生を自力で豊かにしていけるんです。


仕事でもプライベートでも、何かに「驚く」のは若さや、物を知らない証拠と考えられがちです。

しかし、子供が驚きと発見の毎日を過ごす中で急速に成長する姿に目を向ければ、僕らは驚かなくなったことによって、学び、成長していく力を失っているのではないかと考えざるを得ないんです。

映画に限らず、あらゆることに対して「驚く」センサーの感度を上げることで、ありふれた出来事の中にも新しい発見を見つけ出しやすくなり、そこから大げさにいえば世の中に変革をもたらすアイデアが生まれることもあるかもしれません。



To be continued…

またしても最後まで到達する前に話が長くなってしまったので、続きはまたまた改めます。