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「自分にできること」で突き抜けるために



大橋悦夫「できるだけ多くの時間を自分にできることに注ぎ込む」(昨日の記事参照)ためにはどうすればいいか。これは言い換えれば、「今の自分にできること」を続けることによって自分の“居場所”を作り出すための試みといえます。

そんな折、Evernoteの1年前レビューで再会した記事にヒントがありました。

» カタチを変える! | 高井洋子のひとりごと

アイデアの出し方の一つに、『カタチを変える』というのがあるのですが、まさしく、この施策で成功している例は、世の中にたくさんあります。

いつもの「自分にできること」をいつもと違うカタチで魅せる

この記事には、以下のような事例が紹介されています。

  • 「はみでるカルビ」という、焼き台のコンロよりも大きなカルビ肉を出す焼き肉店
  • ネタがはみ出す寿司を出す寿司屋
  • 蕎麦をラーメンのように食べさせる蕎麦屋

» カタチを変える! | 高井洋子のひとりごと

いずれも、すでに自分(自店)で提供できているコンテンツ(料理)の出し方を変えることで“居場所”を作り出しています。“居場所”とは、客の側から見れば「他店にはない魅力」であり「その店に行く理由」といえます。

実際、どの料理も「うわ、これは食べてみたい!」と思わせるものばかりでした。

一方、料理を提供する店側の心理を想像するに「やっていることはいつもと変わらないのに、見せ方を変えただけでものすごく売れるようになった」という感じではないでしょうか。

もちろん、「見せ方を変える」という新しい取り組みをしているわけですから「やっていることはいつもと変わらない」とは言えないのですが、材料を変えずに、単純に分量を増やす(例:ネタがはみ出る寿司)だけであれば、負担はそれほど変わらないでしょう。

相手のメリット>自分のメリット

これは、「自分の負担はそのままにメリットだけを増やせる」という都合の良い考え方のように思えますが、ここで優先的に考えるべきは「相手のメリット」です。

「自分にできること」を続けることで自分の“居場所”を作り出す、すなわち、「自分にできること」で突き抜けるためには、その活動が多くの人に支持される必要があります。

ここで思い出されるのは「自分の利益を一番最後に考える」という教えです。『儲かる発想』という本に出てきます。

これまでにも何度かご紹介している本ですが、この本で紹介されている考え方の根本には「自分の利益を一番最後に考える」というシンプルな原則が通底しています。

エンドユーザーの生の反応を確認する。
これは簡単にできることなのに、意外と実際にやってみる人は少ない。

アイデアビジネスで成功したいなら、「誰もが損をしない仕組みを作ること」です。

頭の中でアイデアをひねり出すのではなく、現場で直接質問してみて、自分の考えが間違っていないことを確認しながら動く。これが最小の行動で最大の結果を出すことにつながるのです。

思考の技術以前に、使える情報を記憶することが重要。

日本料理屋をやっている自分が“葉っぱ”を欲しいと思っているわけですから、他の料理屋も同じように欲しいはずだとすぐ理解できたのです。
値段も自分が払える値段を設定すればよいのです。

自分が気づいた莫大なマーケットに、自らのアイデアを投入する。
これが創造です。

200枚の無地の青いTシャツは2時間で完売。売上は40万円になりました。2人の友達には1人日給5000円を支払いましたから、利益が35万円!

新札が出たときも、年金が問題になったときも、ほとんどの人が単なるニュースとして聞き流していました。
でも、桶屋理論で考えることができる人は、そこに大きなビジネスチャンスが生まれていることに気づきます。

では、売り先を決めるために必要なことはなんでしょう。
それは、自分の利益を一番最後に考えることです。

僕は発想を鍛えるために本を読むことはありません。
なぜなら、練習問題は、いつも目の前にあるからです。

「ああ、海外に遊びに行きたいな」と言う人がいます。僕は、「今週末行ってみたら」と言います。
するとほとんどの人が、休みがとれないとか、お金がないということを理由にして行きません。でも、本当にそうでしょうか。
僕には、“行かない選択をしました”と聞こえます。

学生時代には与えられた課題を完璧にこなすことだけが要求されます。
その流れで、社会に出てもただ与えられた仕事をこなすだけの人が多いようです。本当にそれでいいのでしょうか。
もっと何かできるはずです。

成功するかどうかは、成功する方法を知っているかどうかではなく、気がついたことを実行するかしないか、なのです。

まさに「自分にできること」で突き抜けるためのヒントが詰まった一冊といえます。

» 儲かる発想[Kindle版]