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仕事の完了条件を把握すれば質を犠牲にせずにスピードアップできる



佐々木正悟 私自身、どちらかと言えば「トップダウンで仕事を進める計画は、立てない」ほうですが、このシゴタノ!の連載などはその例外です。

なぜなら、「毎日のようにブログを書く」といった目標を立てている人は知っていることですが、「どういう事をしたら、その仕事が終わるのか?」を決めておく方が、格段に早く済む仕事というのがあるからです。

シゴタノ!はまさに典型的で、悩んでもなかなか進まず悶々とする時間が長いわりに、いったん軌道に乗ると、ものの十数分で書き上がってしまう。あとから思えば、悩む時間はかなり無駄です。しかし仕事にはこういうモノが少なくありません。

こうなる原因に、「これこれこういった条件を満たせば、シゴタノ!の記事はできあがる」という暗黙のルールのようなものが私の中にあって、そのルールを満たせるようなネタや、具体例が思い浮かばないと、何をどれほど書いても「仕事に終わりが来ない」せいです。

逆に言うと、「これこれこういった条件を満たしうる!」ような一言でも思い浮かべば、仕事はたちまち終わるのです。この状況を常に満たし続けることができたなら、シゴタノ!を週に2回、年に100記事あげるにしても、年間総記事を30時間以内に書ききることができる、ということになります。

仕事の完了条件を詳しく知る

私自身、何をもって「シゴタノ!を書き上げたことになる!」という条件としているのか、自分でわかっていないのですが、それがわかれば速くなるということは確実にわかっています。しかもこの条件を満たすことで内心の「OK!」を出しているのですから、この条件を詳しく知ってスピードアップしても、質が落ちることはあり得ません。

先日、こんな記事を読みました。

» 産後クライシスの夫が救いを求めた結果…… | ママスタセレクト

しかし長女の出産後から、夫の仕事がさらに忙しくなったのに加え、彼が帰宅しても私は疲れていて常にイライラ…。

これは後で聞いた話ですが、仕事でも怒られ。家庭でも悪いことをしたつもりはないのに、足音ひとつ、冷蔵庫の開閉の音ひとつでも怒られ。

気を利かせて洗濯物を干せば、妻から「干し方が悪い!」「余計な仕事を増やすな!」と怒られ…。

「何か手伝おうか?」と聞けば、妻から「言われる前にやってよ!」と怒られ……。

「これ美味しいね」と言えば、妻から「レトルトなんだけど、嫌味?」と怒られ………。

ストレス発散になっていた妻との会話もなくなり、他人の前では聞き手に徹する夫は、友達に自分の本音をうまくぶつけることもできず、どんどん自分の居場所を失っていったようです。産後に夫婦仲がギスギスしていくという、かの「産後クライシス」という状況でした。

なかなかキビシイ状況ですが、いちおう記事は最後に円満解決を見ていたので救いはありました。

それはそれとして、問題はたとえば「干し方」といった「仕事完了の条件」を、干す側の人が知っていないことにあります。この状況ですと、仕事というのはとてもやりにくく、ストレスフルなものになりがちです。

「干し方」のような目で見て判断できるようなことは、完了条件を確実に伝えることで、この種の問題は(解決する気さえあれば)改善されていきます。

が、「ブログの記事」のような、もしかするとブログの中の人にさえ、完了条件がハッキリしないような「仕事」は、改善が非常に難しく、時間を食いつぶしがちになります。

だから、手当てすべきはそれです。

つまり、完了条件をハッキリさせにくい仕事ほど、時間短縮のカギが潜んでいることになるわけです。