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タスク管理ツールの位置付け

以前、こちらで、タスク管理には短期と長期の2種類がある、と書きました。

人の記憶には短期記憶と長期記憶があり、PCのメモリとハードディスクがそれぞれに喩えられるのをよく聞きます。タスク管理についても、短期管理タスクと長期管理タスクの2種類があって、前者はテキストファイル(リアルタイムログ)、後者はタスク管理ツール、という棲み分けがありそうです。

その日のうちに処理し終えてしまうようなタスクのためにわざわざカテゴリを立てて登録するのは面倒ですし、むしろタスク管理ツールのノイズを減らすうえで、あえて登録せずに済ませようとするくらいでちょうど良いと思っています。

それぞれの管轄は、
短期管理は、2分以内でできてしまうタスクとその日のうちに終えられそうなタスクなのに対し、
長期管理は、複数の小タスクに分割されて、納期管理をきちんと行う必要があるタスク、
と塗り分けることができます。

短期管理ツールとしては、リアルタイムログが、長期管理タスクはプロジェクト管理ツールと呼ばれるソフトウェアが、それぞれ適しています。これに対して、いま自作しようとしているツールは、短期でも長期でもない、シーケンシャル管理ツールとでも呼ぶべきものです。

短期管理ツールがほとんど「備忘メモ」とニアリーイコールなのに対し、長期管理ツールはプロジェクト別にタスクを管理できるようにある程度の機能の作り込みがなされています。両者に欠けていて、シリアル管理ツールが備えている(備えさせたい)視点は、文字通りシーケンシャル管理です。

シーケンシャル管理とは、ファイルのシーケンシャル・アクセスをヒントに思いついたタスク管理のアイデアで、タスクの種類に関わらず時間軸に沿って一列に並べて、順番に処理していくためのものです。

長期管理ツールで管理できること、すなわち導入するメリットは、

 1.プロジェクトを小タスクに分割して管理できる
 2.それぞれの小タスクの期限を一元管理できる
 3.小タスク間の前後依存を管理できる
 4.チームで取り組む際にメンバー別にタスクの管理ができる

という感じでしょうか。3の「前後依存」というのは、例えば、タスクAが終わらないとタスクBに着手できないような場合のタスクAとタスクBの関係性を言います。タスクAのアウトプットがタスクBのインプットになるようなケースです。

これに対し、長期管理ツールで管理できないことは、以下に尽きます。

 1.長期管理ツールで管理していない日々のルーチンタスクや短期管理タスク

管理していないのだから管理できないのは当たり前なのですが、長期管理ツールを導入していると、これ以外のちょっとしたタスクが後回しにされやすくなります。

大きなプロジェクトで仕事を進めているときでも、例えば社内資料の提出期限を守ったり、プロジェクト外のちょっとした頼まれごとに対応したりといった管理されていないタスクをきちんとこなす部分については、個人に委ねられているのが現状ではないでしょうか。

さらに、参画しているプロジェクトが複数になれば、状況はさらに複雑になり、個人の能力差がもろにプロジェクトに跳ね返ります。上司としても部下の作業状況が見えづらくなり、全体として遅れているのか進んでいるのかが霧に包まれ始めます。

このような時に必要になるのが「シーケンシャル管理」という考え方です。具体的な内容については、また明日。