仕事につきものなのが「先送り」です。「先送り」対策については、これまでも何度か取り上げていますが、その中で総集編と言えそうなのが以下のエントリです。
1.優先順位を決める
2.タスクを小さな作業に分解する
3.手ごろで具体的な達成目標を立てる
4.少しずつ確実に進める
5.立てた目標が達成されるたびに自分にごほうびを進呈
6.スケジュールを立てる
7.作業にかかる時間を正確に見積もる(見積もれるように訓練する)
8.置くべきところに身を置く
9.頼める仕事は人に頼む
10.すぐ、始める
11.達成してきたことを時折振り返る
12.現実に目を向ける
で、今回はその実践編として、実際にやってみて気づいたところなどをご紹介させていただきます。
先送りするときの心理状態としては、
1.うわー、ダメだー!今日このタスクできないっ! 明日、明日!
2.っても、これ昨日もそう言って先送りしたんじゃなかったっけ?
3.これ、実際にやったらどれくらい時間がかかるんだろう?
4.ま、いいか。ともかく明日、見てみよう。
というプロセスを辿って翌日を迎え、おそらく再び1から繰り返されることになるのではないでしょうか? 僕はよくやってます。。
先送りが発生するのはある程度仕方がないことです。であれば、いかに上手に先送りできるか、というところに目を向けようと思い立ち、最近やっているのは、
1.今日予定していたタスクを先送りする(せざるをえない)ことが決定
2.今日のうちにそのタスクでやるべきこと・考えておくべきことをリストアップする
3.2でリストアップした中で今すぐ2分以内でできることがあればやってしまう
です。ポイントは2です。仕事には、その大きさに関わらず大きく分けて「段取り」と「実行」の2ステップがあります。これを一緒くたにしてしまうと、あれこれ考えながら進めることになり、行きつ戻りつの作業が増えて時間がよけいにかかります。
そこで「段取り」の段階で、
・これをするとこうなるから、その前にこれをやっておいて…
・いやいや、ということはそれ以前に彼にこの件を伝えておく必要があるな…
・とすると最初に彼への連絡をしてしまって、返事があるまで別の作業を…
といったシミュレーションをしておくことで先送りされたタスクは「実行」を残すのみとなります。すぐにできることがあればそれを片づけてしまうことで、確実に仕事が進みます。
先送り問題の本質は「段取り」と「実行」を一緒くたにして前方にぶん投げてしまうことだと思っているので、投げる前にそれを受け取ることになる未来の自分のための“指示書”あるいは“申し送り事項”をしたためておくのです。そうすれば、翌日はこれに従って何も考えずにそのタスクを実行することに没頭できます。
仕事を黒と白(やるとやらない)ではなく、黒とグレーに塗り分ける、という感じでしょうか。「今日はいっさいやらない!」と真っ白のまま明日に送り出してしまうのではなく、ちょっと下色をつけてから、という未来の自分への思いやり。
ちなみに、文章を書くときも同じだなーと思っていて、考えながら書いていると支離滅裂なものになりやすく、そうなってしまうとそれを直すがけっこう大変です。そこで、考えるのは歩いていたり、お風呂に入っていたり、電車に乗っていたり、といったボーっとしている時に頭の中で論旨の展開をあれこれ考えてある程度道筋をつけておき、そのうえでおもむろにキーボードに向かって頭の中の“デッサン”をもとに色を付けていくとそこそこのものが出てくるように思っています。
<先送りを繰り返さないようにするコツ>
先送りする前に、今すぐ2分以内でできることはやってしまう、それ以外はやるべきことをリストアップしたうえで送り出す。