2月26日に新刊が出ます。前著『EVERNOTE「超」仕事術』に続く2冊目となります。
タイトルは、『Evernote「超」知的生産術』。
まさにこの連載「R25世代の知的生産」にご興味のある方向けに書きました。
「知的生産」と「Evernote」
「知的生産」の行為の中で、Evernoteをどのように位置づけて、実際にどう運用していけばいいのかという運用論がメインになっています。細かい操作説明は前著と同じように割愛している部分が多いです。
※それでも分量は増えています・・・
このシゴタノ!でも、大橋さん&佐々木さんがEvernoteの活用に焦点を当てられた「集めただけで終わらせない!」セミナーを開催されていますが、Evernoteに情報を集めるのは、単に集めて満足するためだけでは無いはずです。
本を買って本棚に並べておくだけで読まないというのももったいないですし、読んだとしても書いてある内容を理解したり、活用しなければもったいと言えるでしょう。それと同じようにEvernoteに情報を蓄えただけで終わらせてしまうのは、もったいないことです。
もちろん、活用というのはいろいろな側面があって、今回この本で触れたことだけがEvernoteの使い方の全てではありません。しかしながら、ある目的を持ってツールを使うというのが、ツールに振り回されない最大のポイントです。
「これからの知的生産者」へ
情報の活用というのもいろいろな側面から考えられますが、今回のこの本は、知的生産__つまり情報発信のための情報の活用がメインテーマです。この連載で触れたこともいくつかまとめた形ではでていますが、基本的にはEvernoteと知的生産が絡む事柄がメイン+それ以外のクラウドツールについても少し、という形になっています。
正直言って、あまりにも対象が持つ可能性が大きすぎるので、Evernoteと知的生産の全てについては書けていません。それでも、Evernoteを知的生産という平面で切り取ることによって、これから知的生産を始めていこうと考えている人に向けて最初の一歩を示せているのではないかと思います。
アウトプットしてナンボ
この連載でも何度か書いていますが、基本的に「アウトプットしてナンボ」なのが情報であり、知的生産です。どれほど技術を知識として知っていても、それを使って何かを生み出さなければ特に意味は生まれません。
逆に言えば、情報発信を続けていれば何かしらの意味が生まれてくるというのがこれからの社会ではないでしょうか。沢山の情報を集めて、それに意味づけをし、発信するというのは、佐々木俊尚さんが『キュレーションの時代』で指摘されているキュレーションの行為そのものです。
そして、一番重要なのは「キュレーター」になるには資格も、役職も、肩書きも、まったく必要無いということです。私自身もこうして本を出しているわけですが、特別な何かを持っているわけではありません。ネットの片隅で情報発信を続けてきた一つの結果に得たものです。
これからマスメディアの影響力が下がり、相対的にソーシャルメディアが力を増していく社会では、情報を発信していくこと(貢献)、その情報が広がること(共感)、そしてその中で生まれる信頼という3つの要素が大きな意味合いを持ってくるでしょう。
そういう意味で、知的生産の技術やそれを支えるツールについて知っておくことは自分自身の価値を広げていくために必要なことだと思います。Evernoteをそのためにとことん使い倒してやろう、というのがこの本の内容でもあります。
さいごに&先行発売状況
発売日は2月26日ですが、いくつかの書店さんで先行発売が実施されるようです。すでに並んでいる店舗さんもあるかもしれません。
※遅くても21日ぐらいには並んでいるそうです。
以下、先行発売予定の書店さんのリストを載せておきます。
○新宿・池袋
ジュンク堂書店 池袋店
ブックファースト 新宿店
○渋谷・恵比寿
有隣堂 アトレ恵比寿店
○秋葉原・神田
書泉ブックタワー
三省堂 神保町本店
有隣堂 ヨドバシAKIBA店
○東京
丸善 丸の内本店
八重洲ブックセンター本店
○その他
文教堂書店 浜松町店
BOOK EXPRESS 大崎店
紀伊國屋書店 ららぽーと豊洲店
丸善 仙台アエル店
※何冊ぐらい入荷しているのかわからないので在庫が必ずあるかどうかは不明です。
「知的生産」とは何か? 今の時代での知的生産が持つ意味、そしてその中でのEvernoteの運用法、こういったことについてご興味がある方はぜひ手に取ってみてください。
▼合わせて読みたい:
先週も紹介しましたが、これからの時代の情報がどんな風に回っていくのか、という一つの社会の在り方を切り取った本です。情報発信に興味を持たれている方は、多くの示唆を得ることができるのではないかと思います。
前著です。「Evernoteには何ができて、どんな方針で使っていけばよいのか」というEvernoteの入門書。細かい操作説明は必要ないという方に向けてのEvernote本。
誰かに「Evernoteってどう使えばいいの?」と聞かれたときに、「この本読めばだいたい分かるよ」と提示してもらえる本として書きました。
結構ぎりぎりの告知になってしまいました。
直前に北さんのEvernote本が発売されているので、微妙に応援しにくい雰囲気がありましたが、書いている切り口が違うので、まあ書店で並べて置いて貰えればありがたいところです。
▼倉下忠憲:
新しい時代に向けて「知的生産」を見つめ直す。R-style主宰。