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惰性で続けているだけの習慣をふるい落とす

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大橋悦夫ときどき、夕食を抜くようにしています。ただし、ランチまでに十分なカロリーが摂れていることが前提です。

夕食を抜くメリットはいろいろあります。

  • 食事の時間が浮く
  • 内臓を休ませることができる
  • 体重が減る
  • 翌日の食事が非常においしく感じられる

などなど。

この中で最後の4つめは特に衝撃的です。

これを痛感したのは、以前受けた人間ドックにおいてでした。

22時間の絶食からの

通常は午前中に受診するのですが、その日は午後3時からの予約となり、前日の夕食後から断食状態になりました。

予約した時点では、軽く考えていたのですが、前日の夕食を食べ終えたところで、不安を感じ始めます。

通常、18時までに夕食を終えるのですが、その日もやはり18時前に夕食が終了。

すると、

  • 「明日の人間ドック終了時まで何も食べられない!」

という現実が目の前に立ちはだかります。

でも、見方を変えると、

  • 「人間ドックが終わったら好きなものが食べられる♪」

ということでもあります。

正直なところ、人間ドック当日は、朝はともかく昼過ぎからはさすがにツラく、仕事がいまいちはかどりませんでした。

救いだったのは、人間ドックはせいぜい1時間程度で終わるので、16時には食事にありつけるはず、という見通しが得られていたことです。

この見通しがあったからでしょう、絶食状態を耐えるのは思ったほど苦痛ではありませんでした。

それ以上に、16時過ぎに口にした、22時間ぶりの食べ物の味はきわめて印象深いもので、言葉では言い尽くせない貴重な体験となりました。

ちなみに、食べたのは牛たん定食だったのですが、肉を口にほうばり、かみ始めたとたんに、それまでこわばっていた顔全体の筋肉が一気にほぐれ、顔がほころぶのを抑えることができませんでした。

  • 「どんだけうれしそうに食べるんだこの人はw」

と店員の女性に思われたのではないかと危惧しましたが、崩壊し続ける顔面になすすべもなく、ひたすら無心に食べ続けるばかり。

↓そのときに食べた牛たん定食。この写真を目にするたびに記憶が蘇ります。


時間が来たから食べているだけかも?

食べながら、普段の食事がいかにルーチン化しているかということを痛感させられました。

  • 朝だから朝ごはん、
  • 昼だから昼ごはん、
  • 夜だから夜ごはん、

という具合に、時間が来たから食事をとっているだけではないか、と感じたのです。

実際に食事を抜いてみると、食べなくても意外なほど問題なく過ごせるものなのです。

従って、ときどき意図的にパターンを壊すことは惰性で続けているだけの習慣をふるい落とすうえでおおいに効き目があります。

そんなこともあり、ときどき夕食を食べずに過ごしているわけです。

重要なことは、翌朝にきちんと食事を再開するという見通しを持っておくこと。

さらに言えば、

  • 「何時頃に何を食べるつもりなのか?」

についてもきちんと決めておくと、それが楽しみになって食べずに過ごす時間を乗り切りやすくなります。

「ループ」を抜け出すために

仕事においても、同じことが言えます。

いつ終わるか分からない作業より終了時間がハッキリと見えている作業のほうが疲れにくく、従って無理なく長くつき合うことができます。

無理なく長くつき合うことができれば、その仕事を通して得られた発見を記録し、整理し、次の仕事に活かす、といった、食事でいえば消化・吸収のための時間も十分に確保できます。

一つひとつの仕事から余すところなく学びを得ることができるわけです。

同時に、その仕事を、今後も続けたほうがいいのかどうかについても考える余裕が生まれるでしょう。

もし、惰性で続けているだけだ、ということに気づければ、そこで次のアクションを考えることができます。

というわけで、当たり前のように続けていることを、ときどきやめてみると、新しい突破口が見えてくるかもしれません。

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» 「見通し」の魔力を身をもって実感した話 | シゴタノ!

最終的に何時に帰れるかがわかるがゆえに、安心して目の前の仕事に全力投球できるのです。

何時に終わるかわからない、となれば脳は自動的に「節約モード」に入り、どんなにがんばろうと思っても、思うに任せなくなります。

蛇口をひねってもチョロチョロとしか水が出ない状態です。景気よくドバドバ出してしまうと、後で足りなくなって困るからです。

「少なくとも今日については心配する必要がない」

さらには、

「今後もしばらくは心配する必要はない」

というように仮でもいいので、とにかく「見通し」を持つこと。

このことの重要性が改めて腹落ちしました。


» やる気を出すための第1原則 見通しをはっきりさせること | シゴタノ!

やる気を出すために脳をだますとか、自分にご褒美を与えるといった提案がよくなされている。たしかに効果がなくはないだろう。しかしやる気を出すためにもっとも必要なのは、見通しをハッキリさせることにある。それがよい見通しであっても悪い見通しであってもだ。

悪い見通しの典型例が差し迫る〆切である。〆切が差し迫ったとき、人はやる気が出る。なぜなら、やらずにいるとまずいことになるということが、ハッキリするからだ。ハッキリわかると、やる気が出る。


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ようするに「1日が始まる直前」なのです。このタイミングが、「今日はこれでいけるか?」を判断できるギリギリです。

そしてこのタイミングで「ちょっと時間がとれそうもないけれど、これだけはやろう」ということを組み入れておかないと、忙殺のうちに1日が過ぎ去ってしまうと考えているわけです。つまり「7つの習慣における第2領域のための時間」は「1日が始まる直前」に計画されるべきものなのです。

私もこれに同意します。