4月9日(水)に新刊が出ます。
タイトルは、『なぜ、仕事が予定どおりに終わらないのか?』です。
※4月7日追記。Kindleなど電子書籍も同時発売です。
なぜ、仕事が予定どおりに終わらないのか?
この問いに対する答えは、「時間がある、と思い込んでいるから」です。
なぜ「時間がある、と思い込んで」しまうのかを佐々木正悟さんが詳しく解説しています。
僕自身は「時間があるとは思えない」ようにする(=認識を改める)ためのツールを1998年に自分で開発し、以来16年間使い続けています。
そのツールが「TaskChute(タスクシュート)」です。
本書の中で佐々木さんが解説している、TaskChuteを活用した時間管理術を「タスクシュート」と呼んでいます。
佐々木さんが「タスクシュート」について書き、
僕は「TaskChute」について書いています(巻末付録にて)。
以下、目次です。
『なぜ、仕事が予定どおりに終わらないのか?』 目次
Chapter 1.なぜか時間が足りなくなる4つの原因
ムダにできる時間がほとんどないことに気づかずに、時間をムダにしている
- 〆切時間が来る前に、〆切時間は存在している
- 準備も「予定」である
- 日頃から繰り返していることをつい優先してしまううちに、時間がなくなる
- 「とりあえず片づくこと」ばかり片づけているうちに、時間がなくなる
- 「100日ある」というのは「100日はない」ということ
- 起床した時間を勝手に「余裕」と考えてしまう
- 現状維持のコストがわかっていないと、どんどん予定を入れてしまう
- 毎日は空っぽだと思っているので「今日の時間」を節約できない
- 「ギリギリにならないとやる気がしない」という依存症
- 退屈がイヤだからギリギリを求める
- でも、すでにギリギリだとしたら?
割り込み仕事や他人からの頼まれごとが入ると、ついそちらを優先してしまう
- 「割り込み仕事」を優先していると、時間はあっという間にすぎる
- 割り込みは「集中するために要した時間」と「再び集中するのに必要な時間」を奪っていく
- 脱線という「自分への割り込み」のダメージは大きい
- 人から頼まれると断れないから、自分のことをやる時間がない
- やることが多ければ、優先順位はそうかんたんには決まらない
- 他人との約束は守りやすい
いつも意識だけはしているのだが、手をつけるのが面倒で、先送りを繰り返す
- 夏休みの宿題
- 人は緊張すると仕事に手がつけられない
- 恐怖の仕事は、朝、最初に取りかかる
- 未来の自分に期待してしまう
完璧な成果を求めすぎて、90%の時間で10%しか終わらない
- 「完璧にやりたい」病
- 手塚おそ虫
- 2:8の法則が実践できなくてもまず思い出すべき理由
- 限られたリソースの中で優先順位を決める
Chapter 2.「タスクシュート時間術」で時間のムダを劇的に減らす
精神論では実現不可能な「時間のムダを減らす」しくみ
- 手帳やデジタルカレンダーでも「時間不足の要因」への対策はできない
- タスクシュートの5つの基本
- 優先順位をつけるかわりに、1分以上かかるすべての行動の見積もりを出す
1日の時間をまずシミュレートすることで、集中して仕事に取り組む
- 安心を得るために、タスクリストは必要不可欠
- 見積もりは自由を奪うものではない
- 計画はどうせ狂う、だから計画を立てる
「とりあえずやらず」に1日トータルの時間を有効に配分する
- こうしてまた「昨日と同じように、今日も残業」というコースに入っていく
- 「無駄な時間を省きましょう」というアドバイスは意味がない
- 解決策は「1日の時間をシミュレートする」こと
シミュレーションでできること・できないことを見極める
- 1日を区切ると、詰め込みすぎの状況が見えてくる
- 1セクションに、最低5%の余裕が必要
- たとえプライベートでも、予定にゆとりを持たせるのは難しい
- 「見積もり」と「実測」のセットを繰り返してはじめてわかる
タスクの時間を見積もるには
- タスクは開始したいときに開始し、見積もりは適当に
- たとえ予定どおりにいかなくてもシミュレーションする2つの意味
やるべきすべての活動をなんとかやりぬくために調整する
- 見積もりをしていれば、正確でない見積もりがイヤになってくる
- 「時間が多くかかっていること」を調整しようとしてもうまくいかない
- 「シミュレーションしなくていい時間」というものは存在しない
Chapter 3.割り込みに振り回されないためにすべきこと
「割り込みを記録する」だけでも対処できてくる
- 脳は割り込みにジャックされる
- 記録をつけないと「割り込みが入った」という事実すら示せない
- 中断を処理するために「いったん忘れても大丈夫」にする
割り込み対応時間を「繰り返しの仕事」にすることで余裕を生み出す
- すべての割り込みのたった1つの共通点とは
- 記録の先取りがタスクである
- Column TaskChuteで割り込みをルーチンにする
- 割り込み対策用のタスクの時間を追加する
- 「割り込み対策タスク」の使い方
「休憩」を「割り込み仕事のためのスキマ時間」にしない
- 時間も空間と同じで、伸びたり縮んだりはしない
- 1日は「行動」+「休憩」でできている
- Column 「時間を節約するのではなく、節約した時間で何をするかが大切だ」といった言説がおかしいわけ
- 1日を区切って、見積もり時間や休憩時間を入れてみよう
「自分への割り込み」で多くの時間を失わないようにするには
- 何かを始めるときは、そのことを事前に書くようにする
- 「計画されたタスク」と「割り込んできたタスク」をはっきり分ける
- 先送りするのは「計画した行動を取りたくないから」
- Column 先取りとは「今すぐやるべきことの前に、休憩を入れること」
Chapter 4.先送りを繰り返して時間を失わない技術
早い時間帯に難しい仕事をこなそう
- 1日という「家」を、セクションという「部屋」に分ける
- 仕事とは、認知リソースを消費して、生産を上げること
- 朝にメールチェックをしたり、SNSをやってしまうのは、広い部屋を小物でいっぱいにしてしまうようなもの
でも、朝から難しい仕事はやれない?
- 必要でないことが「習慣」になっていませんか
- 「朝に調子を出すために助走」としておすすめすること
大物をやっつける時間を決めておく
- メンタルが疲れていない時間帯を先に確保する
- 「朝」の「休憩直後」をムダにしない
- 「小物」をたくさんこなしても意味がない
- 朝は「1セクションに1タスク」で済ませるように
やっつけにくい大物の倒し方
- チェックリストをレシピにする
- レシピはそのまま「仕事のマニュアル」になる
- Column タスクシュートにおける「モード」とは
- 中断させられたら「続き」から仕事を進める
- 「先取りした結果」をイメージできるようにする
- カレンダーや手帳を使ってもうまくいかない理由
「繰り返しタスク」が多ければ、先送りは自然となくなっていく
- 先送りしたくなることは「ロボット」が育っていない
- すでに実行されたタスクは先送りされにくい
Chapter 5.脱・完璧主義の考え方
「時間には限りがある」ことをいかにして意識するか
- 完璧主義者のくせに、どうして遅刻するのか?
- 「肝に銘じよう」と思うだけでは不十分
- 多くの人が「見込み時間」を「実測時間」よりも常に短く見積もる
- 「今日中にやれること」のリストが常に目に見えるようにする
完璧主義者はあいまいな表現を好む
- 「できるだけ早く」といいつつ、ずっと放置されていませんか?
- 見積もりを出してはじめて、心理的に強い葛藤を感じるようになる
- 必要なのは、現実を「見る」こと
マルチタスクがしたくなったときほど、順々に
- 仕事が立て込んでくると、一度にあれこれしたくなる
- 優先順位は考えない
- 「1日にやることのリスト」には「やることだけ全部」書き込む
「想像上のダメな自分」を想像して、自分を苦しめないように
- 自責の念に駆られると、記憶がウソをつく
- 想像より記録のほうがはるかに実際に近い
まとめ
抗えない原理
時間について、以下のような「抗えない原理」というものがあります。
- 「とりあえず片づくこと」ばかり片づけているうちに、時間がなくなる
- 人から頼まれると断れないから、自分のことをやる時間がない
- 未来の自分に期待してしまう
- 時間も空間と同じで、伸びたり縮んだりはしない
- 仕事が立て込んでくると、一度にあれこれしたくなる
- 想像より記録のほうがはるかに実際に近い
改めるべき認識
これらの原理をふまえて、以下のような「改めるべき認識」を1つ1つ確認します。
- 朝にメールチェックをしたり、SNSをやってしまうのは、広い部屋を小物でいっぱいにしてしまうようなもの
- 「小物」をたくさんこなしても意味がない
- 「無駄な時間を省きましょう」というアドバイスは意味がない
- 多くの人が「見込み時間」を「実測時間」よりも常に短く見積もる
- 1日は「行動」+「休憩」でできている
- 「できるだけ早く」といいつつ、ずっと放置されていませんか?
- 「肝に銘じよう」と思うだけでは不十分
取るべき対策
そのうえで、以下のような「取るべき対策」を実行に移していきましょう。
- 計画はどうせ狂う、だから計画を立てる
- 優先順位は考えない
- 優先順位をつけるかわりに、1分以上かかるすべての行動の見積もりを出す
- 恐怖の仕事は、朝、最初に取りかかる
- 何かを始めるときは、そのことを事前に書くようにする
- メンタルが疲れていない時間帯を先に確保する
- 「今日中にやれること」のリストが常に目に見えるようにする
- 「1日にやることのリスト」には「やることだけ全部」書き込む
- 中断させられたら「続き」から仕事を進める
- 必要なのは、現実を「見る」こと
それぞれの詳しい解説と具体的な手順については本書にて。
「時間はたっぷりあると思っていたのに、実はぜんぜんなかった」という“バッド・エンディング”から抜け出したい方は、ぜひご一読ください。