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没頭のオッズを高める

By: ErnestCC BY 2.0


ハイリスク・ハイリターンという言葉があるが、この2つの間にはタイムラグがある。

ハイリスクとは言い換えれば苦労と試行錯誤を受け入れる覚悟。「一瞬で大きな損失を被るかもしれない」というギャンブルというより「投下しようとしている多大な時間と労力が無駄に終わるかもしれない」という保証のない状態に向き合うこと。

ハイリターンとは期待を上回るメリットであり、しかもそれは思ってもみなかったような形で手に入ることが多い。言い換えれば、期待通りにならないこともあるが、そうであっても次につながる新たな期待をもたらしてくれる。

従って、

「ハイリターン」を忘れるくらいに没頭できることでなければ「ハイリスク」はブレーキにしかならない。言い換えれば、「ハイリスク」というブレーキがあるからこそ挑戦者は絞られ、オッズは上昇していく。

多くの人が思いつかないこと、やりたがらないこと、やり続けないこと、のいずれかが自分にとって没頭できることであれば、そこにチャンスがある。

inspired by:

すべてが終わったとき、私は疲労の極に達していたが、結果は大成功だった。発売後わずか1時間で200万株が売り切れ、買い23ドル、売り24ドルという大人気に、私は驚き、喜びをかみしめた。海外で初めて株式を発行して、400万ドルという小切手を手にしたのだ。そんなに巨額の小切手はそれまでに見たこともなかった。帰国したときにはどっと疲れが出て、2週間ばかりはとこを離れられないほどだった。

のちにわれわれは、アメリカで株式を発行しようとしている日本企業のために詳細な手引書のような本を出したが、それはよく利用された。(p.173)


» MADE IN JAPAN(メイド・イン・ジャパン)―わが体験的国際戦略 (朝日文庫)