1日1回5分でも、1週間欠かさず続けると35分になる。
だからといって、週に1度35分の時間を取ろうとするとうまくいかない。
たとえば、分厚い専門書を手にとって「さぁ、これから35分間ずっと集中して読みまくってやろう」などと意気込んでも、
- いや、その前にコーヒーを淹れてからにしよう
- トイレにも行っておいたほうがいいよね
- その前に気になるメールを先に処理してしまった方がスッキリとした気分で大切な専門書に向かえるぜ!
…うんぬんかんぬん、といった余計なことをしているうちに35分のほとんどを消費してしまう。
奇跡的に気が向いた瞬間がやってきて、きっちり35分読めたとしても、次に気が向くのはいつになるのかわからない、というのでは、いつ読み終えるのか皆目見当が付かなくなる。
よくわからないものには足が向かなくなる。
5分であれば、つべこべ言わずに先にやっつけてしまおう、と簡単に取りかかれたりする。
5分たったらやめてもいいので、「これくらいならできそうだな」と、翌日はもっとすんなりと取りかかれるようになる。
そのようにして習慣になる。
多くの人は、5分という時間を過小評価し、取りかかりやすさの存在を見落としている。
やるからにはがっつりと時間をかけてやらないと、などと意気込んだ結果、自ら敷居を引き上げて、乗り越えられない壁を作ってしまう。
実際に毎日5分ずつやってみると、最初のうちは5分で読める分量は微々たるものであり、こんなペースで本当にいいのかと不安に駆られる。
でも、続けていくうちに読める分量が増えていき、内容の理解も進むようになってくる。
こうなると、急に自信が芽生えはじめる。
5分が10分になっても向き合い続けられるようになる。
この時の理解度をグラフにすると右肩上がりになるのだが、それは直線ではなく、急激に上方向にカーブする曲線になる。
始めた当初はこのようなカーブを予想できないので、多くの人はあと一歩のところで引き返してしまう。
5分でも厳しいということであれば、思い切って1分でもいい。たった1分でも0分とはまったく違う結果が1分後に手に入る。
この記事もここまでで読むとだいたい1分。