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ビフォーよりアフターに注目する

ベビーフードの製造元センペー社には、育児休暇中の母親・父親から、製品アイデアが多数、寄せられてくるそうです。センペー社によると、仕事人間が育児休暇に入ると環境が変化し、考える時間ができ、ひらめきやすくなるのではないか、とのことです。

アイデアで頭がふくらんだ親たちは、せっかくの思いつきをどうしていいのかわからないので、とりあえずセンペー社に送るというわけです。

『アイデア・ブック2』より


アイデアは突然やって来ることが多く、「さぁ、今からアイデアをひらめこう」と思ってもなかなかうまくいかない。そこで、身を置く環境を変えたり、一見何の関係もないことを始めたりすることで、アイデアを“召還”する。

ただ、特にアイデアを思い付こうと思わなくても、召還してしまうことがあり、ここでそのアイデアをどうするか、という「アフター」の問題が生まれる。アイデアを生み出すにはどうすればいいか、という「ビフォー」にばかりフォーカスがあたりがちだが、「アフター」の問題も(むしろ意識されにくいだけに)重要。

「どうしていいのかわからないので、とりあえずセンペー社に送る」と多くの人が思い付くようになったのは、この「アフター」問題の存在を目ざとく見いだし、人々の“矢印”を自分たちに向けさせることに成功した同社の「製品アイデアを集めるにはどうしたらよいか」という「ビフォー」問題が発端だったのではないか。

» アイデア・ブック2(トゥーボ)