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事前に「自分ヒアリング」を済ませておく

わたしは、“グズ克服”セミナーの参加者に対して、それぞれどういうところがグズなのか明らかにするために、やろうやろうと思いながら未だに取りかかっていない項目を101個、リストに書き出してもらいます。その101個のリストを持ち歩いてもいいし、いつも目に入るところへ貼ってもかまいません。

そして、わたしが示す例に思い当たることがあると、そのたびにリストを参照し、グズを解消するためのアイディアを取り入れます。


『いま やろうと思ってたのに…』より


たくさんのやるべきことを抱えている時、それを頭の中に置いておく──実際には忘れているにせよ──のではなく、目に見える形で頭の外に出しておくことは、単に「余計なことを覚えておかなくて済む」という以上に、何かを思いついたときに、それが今抱えていることのどれかに引き当て可能なものかどうかを確かめるための手段が得られることになる。

たとえば、喉が渇いている時、ふと自動販売機が目に入れば、「その場でジュースを買う」という思いつきは、容易に「喉の渇き」に引き当て可能である。

しかし、仕事におけるやるべきことの多くは、喉の渇きほどには“自己主張”が強くないために(むしろ引っ込み思案)、その一人一人の“言いたいこと”をあらかじめヒアリングしておく必要がある。そうして初めて、マッチングが成立する。


» いま やろうと思ってたのに… (知恵の森文庫)