例えば、出先で急に数日前に名刺交換した相手に電話連絡をする必要が生じた場合、その名刺は事務所の名刺ボックスに入っているのはわかっているものの、事務所に誰もいなければ、別の手段で連絡先を調べるという余計な手間が生じてしまいます。調べがつけばまだしも、「会社も名前も忘れてしまったが、名刺を見れば思い出せる」というレベルの記憶では、調べようがありません。
かと言って、「今後連絡を取りそうな人」については常に持ち歩くのも、その基準が明確ではなく、持ち歩いていない人に限って連絡の必要が生じたりしますから、この方法は完全ではありません。
ここまで考えて思い立ったのは、要するに「自分がどこにいても、過去にもらった名刺を参照できればよい」という要件を満たすこと。
ということで、以前はW-ZERO3[es]を使って実現していました。
でも、いつの間にか廃れてしまいました。理由は、名刺画像が増えてくると、閲覧が困難になってくる点。
そこで、フリップ(画面を指ではらう)で素早く画像をめくっていけるiPhoneならいけるのではないか、ということで、この数ヶ月ほど実践しています。うまくいっています。
用意するもの
- iPhone(またはiPod touch)
- デジカメ
- Eye-Fi
- タイムスタンプ
手順
- 名刺にタイムスタンプを押す
- 名刺をデジカメで撮る(※Eye-FiによりPCに自動転送される)
- PCからiPhoneに写真を転送する
ポイント
メモリカードの抜き挿しが面倒!
W-ZERO3[es]なきあとも、デジカメで名刺を撮影して画像として溜め込む、ということはやっていました。
でも、
・メモリカードをデジカメから取り出して
・PCに挿し直し、
・エクスプローラを開いて
・任意のフォルダにコピーする
という一連の手間がガマンならなくなり、やめてしまっていたのです。
そこで、Eye-Fi。
Eye-Fiというのは、無線LAN内蔵のSDカード。設定した無線LANアクセスポイント圏内で、Eye-Fiをセットしたデジカメの電源が入ると、自動的に予め設定したPCのフォルダに画像の転送を開始します。
例えば、外出先でデジカメで写真を撮り、帰宅してデジカメの電源をオンにすると、その日の撮った写真が自動的にPCに転送されていくようになります。
PCのフォルダ以外にも、flickrやEvernoteなどのオンラインサービスにも対応しています。
ただし、転送はのべつまくなしに行われるため、特にオンラインサービスにアップロードする際には注意が必要です(デフォルトで非公開にしておく等)。
画像のコピーや管理が面倒!
次の関門は、PCにマウントされたメモリカードドライブから任意の(=いつもの)画像フォルダに画像をコピーするという手間。
これについては、Eye-Fiの設定で「いつものフォルダ」に指定できますから難なくクリアです。
あとは、iPhoneへの転送ですが、これもiTunes側で、Eye-Fiの取り込み用フォルダをそのままiPhoneと同期させるようにすればOKです。
iPhoneですから、写真の一覧を高速でスクロールさせたり、ピンチで拡大させたり、といったことが自在にできるため、常に名刺の分厚い束をポケットに収めているようなものです。
かくして、名刺を持ち帰ってからiPhoneで閲覧できるようになるまでの手間は、タイムスタンプの押印とデジカメでの撮影だけになりました。
もちろん、専用のスキャナを使うという方法もあるでしょう。ただ、最近はミニ名刺や折り名刺など、見た目もサイズも様々なため、フィーダー等を使っても思ったほど効率良く読み込めないかもしれません。
補足
Eye-Fi非対応のデジカメもあるようですので、要注意。
Eye-Fiカードに非対応のカメラの機種を教えてください。:よくある質問 -Support – Eye-Fi Japan via kwout
それから、間違って古い日付を押さないように、タイムスタンプを当日に合わせることを毎朝の日課にするといいでしょう。
アップロードされていく様子が面白い
日付がおかしい
想像以上に便利。今後のRAW・動画データ対応と大容量化に期待。
転送がうまくいかないことが