セミナーでもスクーリングでも通信教育でも、あるいは読書にも当てはまると思うのですが、きちんとその“教材”を活用してモトを取っている(あるいはそれ以上のリターンを得ている)人には共通点があるなぁ、とふと思いました。
自分用にチェックリストにまとめていたのですが、「ほかにもあるよ」というご意見もあるかと思い、まずはシェア。
▼学習プログラムを活用して成果を上げる人の3つの共通点
- (そのプログラムを通して)何を実現したいのかが明確になっている
- 学習量<行動量
- 少しずつ実績を積み重ねつつ成果にたどり着く
以下一つずつ、詳しく。
1.何を実現したいのかが明確になっている
「苦手な○○ができるようになりたい」という目的意識が明確な人は上達も早いですよね。
時間も体力も限られているので、必要なことを無理なく無駄なく吸収するためにも最初にこれを決めておくことが大事です。
当たり前ですが、どんなプログラムにも濃いところと薄いところがあります。この濃淡は人によってばらばらです。いろいろな人がいるからです。どんな人にとっても濃い教材というのはありえないわけです。
そうなると、あるプログラムを一から十までまんべんなく学ぼうとするのは無駄、ということになります。
2.学習量<行動量
学習量と行動量は同じ単位での数値化が不可能なので単純比較はできないのですが、新たに知ったことは放置せずすぐに試してみる人は、どんどん伸びていきますよね。
やってみれば必ず何らかの結果が得られるので、それをもとにやり方を改善してもう一度トライできます。
やればやるほど“当たり”を引く確率が上がっていきますし、やってみて初めて分かる勘所がつかめるので──このあたり、プログラム側でも言語化しきれないことが多いのでなおさら──習ったことを自分のものにできるようになります。
また、やれば必ず少なからず疑問にぶつかるので、質問したくなります。(答えてくれる人がいる場合)質問に答えてもらえば、無駄な試行錯誤の一部をカットできるため、学習スピードはさらにアップします。
分野は違いますが僕自身はこの3年ほどパーソナルトレーナーのもとで週に1度筋トレをみてもらっています。
プロ指導のもとで無理のないメニューをこなす方が我流でガシガシトレーニングするよりも断然効果的なトレーニングができますし、疑問に思うことはすぐにその場で質問して解消できます。
トレーニング方法についてはもちろん、日頃のケアや食事内容についても、日々カラダのことばかり考えて過ごしている人からマンツーマンで教えてもらえるので、自分で本を読んで勉強するよりもピンポイントで手っ取り早いです。
毎週決まった時間に約束をしているのでサボれないという点もかなり大きいです。
多くのプログラムが定期的に教材やメールを送ってくるのは、ペースメーカー的な役割もになっているからでしょう。
3.少しずつ実績を積み重ねつつ成果にたどり着く
なんであれ成果を出すには一定の時間と手間がかかるものだと心得ている人は、本当の意味でのショートカットを素早く見つけてこれを愚直に継続します。
「本当の意味でのショートカット」とは「ラクができるショートカット」の対極にある、「外せないポイントを網羅した最短ルート」を指します。クリティカルパスといってもいいかもしれません。
結局、差がつくのは特別な方法を知っているかどうかではなく、その方法を続けているかどうかだと思います。
どんなことでも長く続けるのは大変なので、「なんかショートカットないかな…」ということになるわけです。
自戒も込めて、成果を上げない人の3つの共通点も挙げておきます。すべて上記の裏返しになります。
- 一から十までまんべんなく学ぼうとしている
- 学習量>行動量 ← 「なるほど!」を連発して何もしない
- 「すぐに成果にたどり着ける方法」探しに明け暮れている
いずれも時間だけが流れていきます。
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「つまり、こういうことですね。私たちは行動を変えようとするより、知識を増やそうとする。知識を得るのはたやすいから。そして、ネガティブな考え方が、得た知識を活用しようとする意欲をくじいてしまう」
ソフィーは表情を曇らせ、心理学的な根拠のある自己啓発の方法は作れないのと尋ねた。私は幸福感について込み入った専門的な説明をはじめた。だが、十五分ほど経ったところでソフィーがさえぎった。とても興味深いお話だけど、もっと手っとり早い方法はないのかしら。「手っとり早いって、時間にすると?」私が訊いた。彼女は腕の時計に目をやり、にっこりして答えた。「そうね、一分くらい?」