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本日発売の『シゴタノ!手帳術』のご紹介とその目指すところ

シゴタノ!でもおなじみの倉下忠憲さんと北真也さんのお二人による『シゴタノ!手帳術』が本日発売となります。書名に「シゴタノ!」という名前を入れていただいた初めて本であり、僕にとっては初めての監修本となります。

倉下忠憲  北真也

シェアのパワー

本書は、その名の通り「手帳術」の本です。

すでに類書がたくさんあるレッドオーシャンですが、そうである理由はそこに唯一絶対の「正解」がないからでしょう。

それだけに、一人ひとりが自らが置かれた環境に合わせて、自由に組み上げていくDIY的な楽しさがそこにはあります。

自分にとってしっくりくるやり方を作り上げる、「やり方を作るためのやり方」が求められていると思うのです。

とはいえ、「やり方を作るためのやり方」の説明は無味乾燥になりやすいので、やはり実際のやり方をシェアすることが効果的です。

うまく説明はできなくても、そのやり方を体験をもとに語ることで、それを聞いた相手のスイッチが押されることがあるからです。

以前、ヘアサロンで以下のようなやり取りがありました。

K君と雑談をしていて感心したのは、彼のヘアケアに対するこだわりや、髪の毛に対するいたわりの気持ちの強さ。シャンプーをするときの注意点はもちろん、彼自身が実際にどのように自分の髪の毛をケアしているか、そして彼のやり方を実行するとどのようなメリットが得られるのかを具体的に解説してくれます。

さらに、話を聞きながら疑問に思ったことを質問すると、的確な回答が返ってきます。

結局、彼イチオシのトリートメントを購入して帰ることになりました。でも、「無理矢理に買わされた」という感覚は一切なく、むしろ納得ずくで、最後は自分の意志で買う決断ができたので、何の引っかかりもありませんでした。

これは、言ってみればシェアのパワーということになるでしょう。

「実際にやってみる」ことは正解へたどり着く、着実な方法

説明は相手に理解してもらうことを目指しますが、シェアは相手に行動を起こしてもらうことを目指している、という違いがあると僕は考えています。

『脳は直感している 直感力を鍛える7つの方法』という本に次のような一節があります。

あらかじめ決定された「正解」がある、という考え方は間違っている。そのような思い込みは「直感力」を鈍らせるだけだ。世界も自分自身も、日々、変化し続けている。もちろん変わらないものもあるが、変わるものもある。そういったことを前提に、日々、人生の経験を積み重ね、非言語的メッセージに耳を澄まし、現場で直接感じる(直感する)ことが、正解へたどり着く、着実な方法なのだ。

やみくもにやってみることが常に正しい、というつもりはありませんが、説明のつくことや「正解」とみなされていることだけが正しいとも言えないと思うのです。

本書については、以下の記事にてシェアしています。

» なぜ「実際にやってみる」ことが大切なのか 

説明するよりシェアをする

『シゴタノ!手帳術』は、手帳の使い方を説明する本ではなく、手帳の使い方をシェアする一冊といえます。

フリーランスと会社員という、異なる環境にいる倉下さんと北さんの二人の手帳術から皆さんそれぞれの「やり方を作るためのやり方」のヒントを見つけてもらえたら、と切に願っています。

それが今回この本を世にシェアした僕の目的です。

関連エントリー:

ブログを読み返すことの効用 
なぜ「実際にやってみる」ことが大切なのか 

 
 

▼編集後記:
大橋悦夫



たたみかけるようで恐縮ですが、『スピードハックス』(2007年)が文庫化されて『スピードハックス仕事術』としてリリースされています。

この5年の間に仕事術界隈も大きく変わりましたので、その変化に合わせて内容を改めました。

…と言っても、改めて読み返してみると意外とそのまま活かせる内容が多く、追加の必要はありませんでした。もはや現状にはそぐわない、古くなってしまったアプリケーションやツールの紹介をカットしたくらいです。

サイズもお値段もコンパクトになっていますので、未読の方はぜひこの文庫版をチェックしてみてください。