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時間の壁は「続けていても苦にならないこと」で乗り越える



大橋悦夫仕事で一番むずかしいのが時間のコントロール。やろうと思っていることに対して時間が足りないと戦意喪失ですが、逆にたくさんあったとしてもやらずに過ごしてしまう、という悩ましい問題があります。

「時間はつくるもの」とよく言われるように、結局のところ時間は「もともとそこにある」ものではなく、「自分でそこにあらしめる」ものではないかという考え方があります。

たまたま今週のAERA(No.49)を読んでいたら、時間と闘っているブロガーの方たちが紹介されていました。その中の一人、Narinari.comの池田豪彦氏のブログ・ライフは鬼気迫るものがあります。

1999年にスタートした「narinari.com」は、最新ニュースを整理して紹介し、独自の取材記事も加える、そんな「ブログがなかった時代からあるブログ」としても知られる。

扱う話題はインターネットから社会、経済までと幅広く、今では1日10万のページビューを誇る。代表の池田豪彦さんは、IT企業などの会社員を経て、現在はこのサイトで生計を立てている、いわばインターネット記者のプロ。広告収入と外部サイトの原稿料などを合わせて、会社員時代とほぼ同じ収入といったところだ。

ただ、漫然と書いていてアクセス数が増えるわけではない。

「人を呼び込むために他サイトとの差別化は必要。僕の場合は、毎日同じ時間に、5回情報を更新することと決めています」

で、その「1日5回」の詳細がこちら。

起床は朝3時半。200~300のニュースサイトやブログをチェックして、朝一番に更新するための原稿を作る。途中仮眠や外部の原稿書きなどをはさみながら、昼12時、午後5時、9時と更新。5回目の原稿を午後11時にアップして、1日の作業が終了。これを土日も盆暮れも休まず、毎日やる。

世の中には「ネタがない」と困っている人々がいる一方でこの迫力。“1日に複数回更新する”といえば、中川翔子さんの「しょこたん☆ブログ」(現:中川翔子 オフィシャルブログ)がありますが、Narinari.comで紹介されているところによると、こちらは最高で1日50回更新という日があったとか。

残念ながら、コ○助は「しょこたん☆ぶろぐ」に書かれていることの半分くらいしか理解できないほど、特にアニメや漫画の分野には疎いなりが、「しょこたん ☆ぶろぐ」に投稿される記事はすべて中川翔子自身が撮影した写真が付いたもので、非常に更新に愛を感じるので、コ○助もついつい見てしまうなりよ。しかも、1日の更新量がハンパではなく、今年4月には1か月の更新回数が600回という驚異的な数字を記録しているなりね。30日間で600回ということは、 1日20件ペースで更新しているなりか……。その数字だけでも、ほかの芸能人ブログとは一線を画していることがお分かりいただけると思うなり。

ちなみに、1日の更新回数の最高記録は、今年4月16日の50回!次いで同3月27日の32回と続き、28回更新の日は多数あるのだとか。中川翔子はテレビの仕事もずいぶんと増えてきて、最近は結構売れっ子で忙しそうなのに、これだけマメにブログを更新しているのは凄いパワーを感じるなりね。本当に好きでなければ、やってられないはずなり。

いやぁ、すごいですね。。 ちなみに、ブログだけでなく漫画を描いたりもするそうで、ちょっと探してみたら、楳図かずおと見まがうばかりのタッチで、こちらも心の底からたまげてしまいましたなり。

Narinari.comにとっても“しょこたん”にとっても、そして我々にとっても、1日に与えられている時間は同じ24時間です。「時間はつくるもの」と言われて、じゃぁどうやってつくるかということで、「やるべきこと」と「やる必要のないこと」とを見極めて、時間をやり繰りして、うんぬん…という一般論があるわけですが、それ以前に、その前の段階で気迫というかマグマというか、とにかく自分の中にある「やる気」をいかにつくり出し、焚き付け、高温で完全燃焼させるか、ということが大事なのだと思いました。

考えてみれば、時間はもともと一定なので、これ以上つくりようがありません。つまり定数です。であれば、変数は自分ということで、自分のほうが変わるしかありません。それが「時間をあらしめる」ための唯一の方法でしょう。

ではやる気をつくるにはどうするか。やる気の材料として考えられるものは、「続けていても苦にならないこと」でしょうか。一つ印象に残ったのは、Narinari.comの池田氏が、これだけストイックな毎日を送りながら、

広告収入と外部サイトの原稿料などを合わせて、会社員時代とほぼ同じ収入といったところだ

という現実に生きていることです。少しの間ならまだしも長期間にわたって人を動かし続けうるのは、自分の外にあるマネーではなく自分の中にあるマグマなのかも知れません。

時間をつくるコツ

» 自分のマグマを焚きつける