先月、自宅の光回線をOCN光からIIJmioひかりに乗り換えた。
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自宅の光回線の契約を変えることはめったにないので、いろいろと発見があった。
乗り換えてみて分かったこと
OCN光の契約は、かれこれ10年以上続いており、長く続いているがゆえに「乗り換えて今よりも接続スピードが落ちたら困るな…」という不安があった。
OCN光は「光コラボレーション」の1つなので、同じ光コラボレーションのIIJmioひかりに乗り換えるのであれば、光回線はそのまま使い続けることになる。
光コラボレーションとは、自分なりの理解では以下の通り(厳密には違うかもしれない)。
- 「フレッツ光」(NTT東西が提供するアクセス回線)を借りたプロバイダが利用者に自社サービスとともに提供する
OCN光もIIJmioひかりもプロバイダなので、乗り換えても回線はそのままであり、従って接続スピードも変わらない。
そして、以下のツイートにも書いたとおり、同じものを各プロバイダがそれぞれ独自の名前をつけて呼んでいることも発見だった。
インターネット接続の仕組みがむずい。
原因の1つは同じものに各事業者それぞれが独自の名前をつけて呼んでいるからだということが分かってきた。
・v6プラス
・IPv6オプション
・transix
・OCNバーチャルコネクト
・IPv6高速ハイブリッドいずれも IPv6(IPoE+IPv4 over IPv6)の別名。
— しごたの/大橋 悦夫 (@shigotano) April 28, 2021
さらに、IPv4とIPv6、PPPoEとIPoEといった用語についても、上記の独自の名前と一緒に出てきていっそう混乱するが、これについても以下のツイートのとおり、さほど難しいものではない。
いろいろ調べた結果、IPv4とIPv6の違いは高速道路の料金所の喩えが分かりやすかった。
要するに、
・IPv4:一般レーン
・IPv6:ETCレーンということかな、と。
— しごたの/大橋 悦夫 (@shigotano) April 28, 2021
問題は、実際に乗り換えた後だった。
乗り換えてみて戸惑ったこと
新しいプロバイダに乗り換えたら、まず何をすればいいのか?
モバイル回線の乗り換えはもう何度も経験しているので、SIMカードを入れ替えて、APN構成プロファイルをインストールして、といった手順がすっかり身についている。
一方、固定回線の乗り換えは10年ぶりなので、手順が思い出せない。
思い出せても、10年も経つと設定手順が“刷新”されており、過去の知識が役に立たない。
「刷新された手順」では、ルーターに回線を検出させたうえで、いい感じに自動設定してくれる機能を使うのだが、古いプロバイダの契約期間中は古いプロバイダに接続されてしまう。
いろいろ調べた結果、ONUとルーターの両方の電源を切り、30分以上放置する必要があることが分かった。
回線やプロバイダー変更後、インターネットに接続できません | バッファロー
ちなみに使っているルーターは以下。
必要な情報がワンストップでは手に入らない
自動設定せずに、プロバイダから提供されたIDとパスワードを使って手動設定する方法もあるが、いずれの方法でも、古いプロバイダの契約期間中はIPv4接続でしか接続できない。
最終的にはIPv6で接続ができたのだが、必要な情報はワンストップでは手に入らなかった。
使用環境(ONU+ルーターなのか、ホームゲートウェイなのか、ルーターの機種は何かなど)のバラエティが多すぎて、ワンストップではあらゆるケースに対応できないために、「必要な情報」がやむを得ずネット上に分散することになるのだと理解した。
設定を正しく行い、接続できるようになるまでに、以下のすべての質問の意味を理解した上で、これに答える必要がある。
- どのプロバイダからどのプロバイダへの乗り換えか?
- 構成はONU+ルーター? ホームゲートウェイ?
- 使っているルーターの機種は?
- まだ古いプロバイダの契約期間中?
- 自動接続? 手動接続?
- IPv4? IPv6?
多くの人は「なんか知らないけど、とにかく繋がった」というところで満足し、それ以上の知識を身につける気が起きないのではないだろうか。
もちろん、身につける必要はない(優先度は低い)のだが、うまく接続できずに困っている人は少なくない気がする。
そういえば、Windows3.1時代にPCカードを認識させるために、見よう見まねでAUTOEXEC.BATとCONFIG.SYSを書き換えつつ「イネーブラって何だろう?」という疑問を感じながら作業していたことを思い出した。
当時と比べれば、「認識」周りについては今はめちゃくちゃラクになったが(もはやPCカードは廃れたが)、固定回線の接続についてはまだまだ難しいと感じた。
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