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困ったら「どうしてこうなった?」から書き始める



大橋悦夫『ハングオーバー』という映画は登場人物たちがホテルのスイートで目を覚ますところから始まる。

見るからに「どんちゃん騒ぎ」をしたであろう形跡が残る部屋は彼ら自身はもちろん、観ている側にも「どうしてこうなった?」という疑問を抱かせずにはおかない。

必然的に、この疑問を解消するために食い入るように物語に没入していくことになる。

この、自ら没入していくときのエネルギーをいつでも使いたいときに使えるようになると強い。

たとえば、文章を書くときも「どうしてこうなった?」が推進力になる。

とりあえずの結論となる一文を最初に書き、この一文に至る過程をさかのぼって書いていく。

書いていくうちに文を接げずに破たんすることも多いが、そのたびに別のルートに切り替えて書き直していくうちに、破たんしたときに出会ったアイデアをうまく活かせたりする。

これは一回の試行でうまく行っていたら出会えなかったアイデアであり、結果からふり返ると試行段階で破たんすることも織り込み済みだったことになる。

書き進めるうちに最初とは異なる結論に辿りつくこともあるが、その結論に辿りつけたのは最初に決めた「とりあえずの結論」があったからこそであり、ということは結局とにかく書き始めるしかない。

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