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Kindleで、行こう

英語を読めるようになりたければ、英字新聞を毎日2パラグラフずつ読むより、kindleで1冊の洋書を読むほうが、おそらく楽しいし結果にもつながる、という話です。

ただ、ここでいう「kindle」はiPhoneアプリのkindleです。専用のガジェットをアマゾンから買う方ではありません。理由ははっきりしています。iPhoneの「1ページ」はとてもボリュームが少ないのです。

難しいことは小分けにする

タスク処理の基本です。難しすぎる仕事や大きすぎる仕事は、分割して、少しずつこなしていくといい。

英語の勉強も同じです。英字新聞をばさばさ読んでいける人に、読解の方法論など無用でしょう。1日2パラグラフずつが「ちょうどいい勉強になる」という人だからこそ、「小分けにする」必要があるのです。というよりも、そもそも2パラグラフは「小分け」でしょう。

けれども、2パラグラフずつ毎日読むというのは、ちょっと味気ないし、それほど面白くはないものです。何より、やってみると分かりますが、そんなに簡単なことではありません。

それより、iPhoneのkindleで毎日50ページずつ読む方が、どちらかといえば簡単ですし、面白いはずです。

たとえば、ダン・アリエリーの新作、The Upside of Irrationalityは、iPhoneでは5000ページあります。しかし、1日50ページずつ読むと、おおざっぱに100日で読み終わります。

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1日50ページずつというのは、原書では難しい人でも、iPhoneではそうでもないのです。なぜなら、1ページ読むのはあっという間だからです。トイレの中や電車の中で、10ページは読めるでしょう。5回トイレに行けば、読み切れる分量です。

「ロボット」が読んでくれる

もちろん、初めから50ページなんて無理、という人は、最初は1ページでもいいのです。これなら、英字新聞2パラグラフより少ないかもしれません。たとえば次がiPhoneのKindleで1ページの分量です。

We are usually quick to assume that there is a link between the magnitude of the incentive and the ability to perform better. It seems reasonable that the more motivated we are to achieve something, the harder we will work to reach our goal, and that this increased effort will ultimately move us closer to our objective. This, after all, is part of the rationale behind paying stockbrokers and CEOs sky-high bonuses: offer people a very large bonus, and they will be motivated to work and perform at very high levels.

それじゃ、5000日かかってしまうという心配は無用です。同一の著者による1冊の本の中の文章には、絶対に著者の癖が出ます。同じような言い回し、同じ文法構造の文、同じ語彙が、頻繁に登場するものなのです。

これがあるため、最初は1ページずつこつこつ読んでいたとしても、20ページを超えたあたりから、急速に読み進めやすくなります。私が使いたい用語を使っていえば、「その本を読むためのロボット」ができるのです。いつしか無意識にタッチタイプができるように、無意識に近い状態で、英書でも読めるようになります。

「英字新聞2パラグラフ方式」ですと、この「ロボット」が育つのに時間がかかるため、その前に挫折してしまう人が存外多いのです。

それに、一冊の本を読み進めるのですから、やはり読むことに対する「報酬」も必要です。仕事をやり終えれば達成感があるように、本を読めば達成感があります。その達成感を頻繁に得るには、仕事はやはり小分けにするべきでしょう。英書も同じです。達成感を頻繁に得るには、頻繁にページをめくる必要があるのです。

iPhoneのkindleなら、1冊読み終える頃には、約5000回の達成感が得られます。これは意外と大事なことなのです。

なお、上記のダン・アリエリーの新作を楽しむために、邦訳の方を先に読んでおくか、同時並行で読み進めることを強くお勧めします。こうしておけば、原書を全く読まずとも、原書を読むための「ロボット」が勝手に形成されます。

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それから、よほどアリエリ調がお好きなら、オーディオブックで聞くという手もあります。これも「ロボット」が作られるので、最初ゆっくり勧めれば、途中からはそう難しくなく、話しについて行けるようになります。

ただ、最初からあまり欲張ると、どれも手つかずに終わるので、確実に読むなら、Kindleに一冊分の洋書だけ、という状態をまず持つべきでしょう。もちろん、アリエリー以外の洋書もたくさんあるので、お好きなものを一つ選べばいいわけです。

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