なぜ分単位の記録を残すのか、とよく尋ねられますが、その理由の一つは、いちばんエネルギー効率の良いルートを見つけ出すうえで役に立つからです。
試行錯誤という言葉があります。
試行を重ねることで最良のパターンを見つけることを目指すのですが、その試行の記録が残っていなければ、同じ錯誤(ミス)をくり返してしまうかもしれません。
トランプゲームの神経衰弱は記憶力が問われますが、仕事においては記憶力は必須ではありません。むしろ記憶に頼らず記録を活用した方が楽にミスなく確実に仕事を進めることができるようになります。
『あなたの知らないApple Watch』の中で佐々木さんは次のように述べています。
ごりゅご 一日を楽に乗り切るためにたすくまがある感じですか?
佐々木 「楽」というより、いちばんエネルギー効率が良い過ごし方を考えるときにペース配分が必要ということですね。1,2時間ならペースを上げても大丈夫なんですが、24時間は長い。だからやっぱりペースを維持するしかない。
そもそも、タスクシュート(たすくま)には次のような特徴があります。
- 避けられない辛さを軽減するためのしくみ
- 心がけでは気づくことのできない「ムダ」を行動記録から浮かび上がらせる
- 理想をふりかざしてくる自責に打ち勝つためにも記録が必要
- 仕事とは、認知リソースを消費して、生産を上げること
それぞれについては長くなるのでまた改めます。