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「時間を」管理するとは?



佐々木正悟 時間管理というと、なにを思い浮かべるでしょう?
何をしたら、時間を管理していることになるのでしょう?

よくある時間管理術に書かれていることは、実は「予定管理術」に他なりません。それはそれで大事ですが、ほとんどの仕事が予定であるという人以外にとって、「予定管理術」は20%くらいしか役に立たないものです。

いっぽうで、ほとんどのタスク管理術では、時間そのもののことが問題にもなりません。

せいぜいが、締め切りまでの日数を考えて、早めに手をつけようといったところです。

ちなみに、使える日数を最大化するという発想はもっと複雑な意味を持ちます。締め切りまで100日あるときと、1日しかないときでは、作業へ向き合う気持ちが大きく変わるものだからです。

時間を管理するとは、「自分の時間を管理する」ということです。

自分の時間を管理するためには、行為中の時間に対する意識そのものに目を向けることが必要です。

急ぐべきか、急ぐべきでないかをはっきりさせる

私たちはこれをする能力があります。たとえば、よくサッカーやバスケットボールの試合で、時間切れになりそうなとき、勝っている方は時間をなるべく無駄にしようとし、負けている方はなるべく無駄にしまいとします。これは間違いなく時間管理です。

試合開始直後は、どちらもそこまで大急ぎで試合を運ぼうとはしません。というのも、得点はまだどちらの方にも入っておらず、しかもまだまだ「時間がある」ので、急ぐべきなのか、むしろ急ぐべきではないのかが、はっきりしないからです。

いつでも何でもかんでも大慌てでやるほどいいというのはおかしいでしょう。大差で試合に勝っているのであれば、むしろじっくり行ったほうがいいのは明らかです。時間管理というのはスピード競争ではないのです(たぶん、時間管理というのがただ単に高速仕事術を意味するのは、大量生産と高度経済成長時代の名残なのです)。

試合開始直後は、状況が曖昧だから、急ぐべきか、または急いではいけないのかがはっきりしない。

しかし、試合終了直前になると、状況がはっきりするので、急ぐ方は急ぐし、そうでない方はむしろ時間をかけようとする。

要するにこのことから明らかなのは、時間管理するためには、状況をはっきりと把握しなければいけないということです。今、なにを急ぐ必要があるのか、それともないのかということをです。

もしも時間管理することが苦手だというのであれば、ますます状況そのものをはっきりさせることです。これは把握とは限らず、たとえばプロジェクトのための締め切りを設定したり、人に会う予定を先のカレンダーに入れたりすることで、はっきりする状況というものがあります。

人に会う日を、19日にするか、20日にするか、21日にするかで迷っている間は、状況は曖昧なままなため、管理もできないのです。当たり前のことのようでも、こうしたことでいつまでも迷うという人は見た感じとても多くいらっしゃいます。

「はっきりさせてしまうと、それにあわせて動かなければならなくなるのが不安」と言う人もありますが、はっきりさせない間は、ずっと管理はできないままなのです。

急ぐべきか、それとも急ぐべきでないのかが、わからないからです。

▼編集後記:
佐々木正悟



私たちは、時に「転機」にぶつかります。

いつもいい転機ばかりではありませんが

「あれがなかったら、今頃どうなっているかわからない」

といった事柄が、ひとつやふたつはあると思います。

私はこの種のことがけっこう気になっていて、急にブレイクスルーしたアスリートとか、急に楽器が弾けるようになる人とかを見てはインタビューしたい気持ちに駆られ、実際そういう人たちの著書をよく読んできました。

当然そうするうちに
私たちにもブレイクスルーを起こすことはできないものだろうか、と考えるにいたり、
できるとすれば、なにに気をつければいいのか

を知りたく思ったものです。

その辺のことについて、私の思うところをまとめてみたので、一緒に情報交換できたらそれこそ「ブレイクスルーになるかも」と考えて開催することにしました。