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今さらながらドラクエIVが面白く、やめられない理由



大橋悦夫きっかけは、YouTubeで「ドラクエIV」のエンディング動画を目にしたことでした。もっとさかのぼると、作業用BGMとして以下の動画を流していたことでした。

この動画の関連動画の1つがエンディング動画で、うっかり見てしまったわけです。

ドラクエIV(正式名称は「ドラゴンクエストIV 導かれし者たち」)の発売日は1990年2月11日で、実に30年近く前になります。

当時、僕は高校生で発売日に入手し、文字通り寸暇を惜しんで没頭していました。

以下の記事で、「深くのめりこんだゲームほど、そのBGMを聴くことによる没頭効果が高い」と書きましたが、まさにBGMがトリガーとなって没頭スイッチが入るのでしょう。

でも、今回はエンディング動画を目にしてしまい、うっかり「もう1回やってみたいかも」と思ってしまい、気づいたらiPhone版をダウンロードしていました(iPhone版は2014年発売)。

30年ぶりにプレイし始めたら即座に当時の記憶がよみがえり、懐かしいあの感覚が戻ってきました。

されど30年のブランク。

その間に身につけ、アップデートを重ねてきた「現実認識エンジン」越しにドラクエの世界を見ると、当時は気づかなかった、あるいは考えもしなかったような発見が相次いでいます。

「次にすること」が常に明確になっている

最初の発見は、「次にすること」が常に明確になっている、ことでした。

ドラクエIVに限らず、この種のゲームにおいては、いわゆる「レベル上げ」のためにある程度の時間、戦闘をくり返す必要があります。

どれぐらいくり返せばいいのか?

その際に基準になるのが「次に欲しいアイテム」です。所持しているゴールドと、街で売られている武器や防具の値段を見比べることで、「次はてつのやりが欲しいから、あと81ゴールド稼ごう」という明確なゴールが自動的に設定されます。



戦闘をくり返していれば、1回あたりに得られるゴールドは把握できますから、「あと5回で目標額に到達する」という見通しが得られます。

この見通しが途方もないものでない限り、没頭し続けることができます。

これ以外にも、「次はこのダンジョンに行けばいいんだな」とか「このアイテムを手に入れればいいんだな」といったゴールがほどよいペースで与えられます。

火を絶やさないように、常に燃料が供給され続けているかのようです。

かくして、没頭という火は消えることなく、従ってえんえんとプレイし続けることと相成ります。

「次にすること」を絶やさない

きっと仕事もこんな風にできたらいいんだろうな。

…という発見は30年前にはなかったものでしょう。

常に「次にすること」が供給され続ける限りは、そしてその供給ペースが自身の実行能力のキャパシティに収まっている限りは、揺れ続ける振り子のように、仕事は淡々と進んでいきます。

このとき、最小の努力で最大の成果が得られているはずです。そのためにも揺れ続ける振り子が自分の中で“稼動”することを目指します。

僕が記録とふり返りを通して得ようとしているのは、まさにこの「揺れ続ける振り子」なのだと思い至りました。


これ以外の「発見」もありますが、それは「次にすること」ということで。