先日、セミナーのお客さんより「『iPhone情報整理術』を読んでから、iPhoneを使いこなせるようになりました」という大変ありがたいお話をいただきました。効果で高級なツールを買った以上、それを使い込んでいるという感覚はぜひ持ちたいところですね。
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Evernote は高価ではありませんが、使い込めば、iPhoneに負けず生活にも仕事にも役立つこと請け合いです。使い込むことは、決して難しことではありません。何も意識せずとも、自然と、使いこなせるようになる人もいます。
しかし、どう使っていいか分からないという人もいらっしゃいますので、今回はこのテーマでエントリを書きましょう。
「使いこなしている」と感じられる瞬間
Evernote ではなく、そもそもPCを「使い込んでいない」という人はたいてい、そこに何も入れていません。インターネットでニュースをチェックしたり、友達からメールを受け取ったりしているものの、使い込んでいる人から見れば、「ハコをカラにしたまま」なのです。
そこにあるのは「新しいニュース」ばかりです。今ではどのパソコンにも用意されている、膨大な記録スペースは、ほとんどまったく使用されていないのです。
共著者の堀さんが、『iPhone情報整理術』の冒頭でわざわざ、「あなたのiPhoneには音楽データ以外、何ギガバイト割り当てられているか?」と尋ねているのは同じ意味です。情報管理ツールを「使いこなす」ためには、ツールの中に整理された情報が、あなたの「現実」を反映しているようでなくてはいけません。
それはこういうことです。たとえばJRの時刻表には、日本中の電車の発着時刻に関する、ほぼすべての情報が掲載されています。漏れがあったり、抜けがあったり、ずれがあっては、いけないのです。
なぜいけないかというと、それをもとに行動することができなくなるからです。それをもとにして行動できないなら、人は、それをもとにして行動しなくなります。すなわち、時刻表を使うことはなくなるでしょう。
使い込むと思考行動が変わる
パソコンやiPhoneやインストールしたてのEvernote は、白紙の時刻表のようなものです。そこにデータが入っていないのなら、使い込むことはできません。iPhoneをもとに行動するということは、困ったらiPhoneを操作するという意味であり、Evernote をもとにして行動するということは、何かを思い出そうと思った瞬間に、Evernote の検索を始めるという意味です。
日本中の電車の発着時刻を「記憶している」という人は本当に少ないでしょう。ほとんどの人は、電車の発着時刻のことを調べたくなれば、時刻表をめくったはずです。(今ではそうする必要はありませんが。)Evernote もそのように利用されるべきなのです。
人の自然な思考行動においては、忘れたこと「思い出そう」とするものです。そこでEvernote を検索しようとはしません。しかし、そこでEvernote を検索しようとするようになったとき、「使いこなしている」という実感が得られるのです。
Evernote は最初は白紙の時刻表にすぎませんが、あらゆる情報を集中していけばやがて、あなたの脳内時刻表に匹敵するものに変わります。整然と入力する必要はありません。整理はEvernote がやってくれます。とにかく最初にする必要があることは、情報をことごとく集めることなのです。
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