結論からいうと、「終わらせないといけない!」という“アラーム”をいったん止めること、です。
この“アラーム”が鳴っている限り「すぐに結果の出る行動」ばかりに目が行くようになってしまいます。
逆に「すぐには結果の出ない行動」は切り捨てられます。
これは、30日後に開催される42.195kmのマラソン大会に出場予定の人が、「疲れるので当日までいっさい練習せずに家で休んでおく」と決めこむようなものです。
もちろん、練習しないと走れるようにはならないのですが、仮に1kmだけ走る練習をしても、その直後に42.195kmを走れるようにはなりません。
かくして、1kmだけ走る練習という「すぐには結果の出ない行動」は切り捨てられるわけです。
まず、「プレッシャーが高まっている状態」をオフにする
この一連の思考プロセスは脳内で一瞬にして行なわれるため、自分でも気づくことができません。
代わりに気づけるのは、「とにかく42.195kmを走れるようにならないと!」という切迫感と、「そのためにはどうすればいいんだろう?」という疑問だけです。
この疑問に対する答えが見つからないと、とても不安で、不快で、どうにも落ち着きません。これが「プレッシャーが高まっている状態」です。
ここから抜け出すには、最初に書いたように「終わらせないといけない」という“アラーム”をいったんオフにするしかありません。
オフにせずに、何とかしようとしてもアラームが気になって目の前のことに集中できないからです。
たとえ正しい一歩を踏み出せたとしても、「こんなことしていたら間に合わない!」という焦りが生じてすぐに足がすくんでしまいます。
次に、走り始めたうえで見通しを立てる
一歩目の次に来るのは二歩目であって、百歩目ではありません。
一歩目の次に確実に二歩目を踏み出せるようにするためには、百歩目のことをいったん忘れる必要があるのです。
見通しが見えないと不安かもしれませんが、立ち止まった状態で見通しを立てようとしてもうまくいきません。
対策は次の4つのステップです。
- 1.期間を決めて
- 2.とりあえず行けるところまで行ってみて
- 3.その間に進むことができた距離をふり返り
- 4.これをもとに見通しを立てる(更新する)
こうすることで、最初の段階よりもずっとクリアーな見通しが得られます。
安心できます。
例えば、一週間という期間を区切ってこれをやってみます。
すると、一週間分のデータが得られます。
「今の自分が一週間でできること」が明確になりますので、これを材料に見通しを立てます。
この見通しが、次のステップに架かる橋になります。