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気が進まないことは一番ラクな時間にやってしまう


佐々木正悟 「カエルを先に食べる」という方法は、心理学的に見ても「正しい方法」なのですが、難点としては一番最初にカエルを食べるのはやはり気が進まないというところだと思います。

気の重い仕事は、いつやっても気が重いのですが、それを成し遂げるのに最も適した時間帯は、基本的には「1日の最初に仕事に手がける時間帯」なのです。

でもそうは思えない。なぜなら「気が重い」から。もう少し「気が軽くなるタイミング」がどこかにあるのではないか。と思いつつ1日を探っていく内に、重い仕事がますます重くなっていってしまって、最後まで終わらないか、翌日に持ち越すことになりがちです。

「気が軽くなるタイミング」はどこにもない。ということを「科学的」に理解すれば話が早いのです。そうしたのがロイ・バウマイスターという心理学者です。

バウマイスターは「自我消耗」という用語を使ってこのことを説明しています。すなわち「自我=心理エネルギー」は起床後が最大であり、その後一貫して減っていく。

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睡眠によってガソリンを満タンにして、その後走り回る車のようなものだと考えればいいでしょう。だから起床後が「MAX」で、その後は減るばかりなわけです。

人間の「心理エネルギーの補給レベル」をゲージで示してもらえばこのことははっきりわかるわけですが、あいにくとそんなものはないので、私たちはつい「今より元気な時があるのではないか?」とか「今よりエネルギーが多いタイミングがあるのではないか?」と、科学的には不毛な希望を抱いてしまうわけです。

カエルを先に食べる時に意識するべきことは、こうです。

確かにこの仕事は気が重い。でもこの後気軽にこの仕事ができるタイミングはない。それどころかもっともっと気が重くなるしかないのだ」と。

これは「単純に、やるかやらないかだ」と考えろということではありません。そうではなくて、「一番ラクをするとしたら、今やることだ」と認識するべきだという話なのです。

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▼編集後記:
佐々木正悟



4月23日 タスク管理ビギナーズ(2016/04/23開催)(東京都)

好評をいただいている「タスク管理ビギナーズ」。

今回は、時間を延長し、3時間を使ってお届けします。

場所が、いつもとは変わりまして、白金台ですのでご注意下さい。