※当サイトはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています。

自分で決めたことを毎日続ける原動力は●●



大橋悦夫新しい年を前に、新年から新たに始めたい習慣を考えている方も多いと思います。

何であれ、せっかく始めるからには、長く続けたいもの。

続けること自体は目的ではありませんが、安定して続くようになると、これを足掛かりにして新たな習慣をアドオンできるようになります。何よりも「自分で決めたことをきちんと続けられている!」ことで自信にもつながるでしょう。

では、どうすれば長く続けられるか?

続けるための原動力となるものが安定的に供給されることが重要だと僕は考えています。

「不満」を原動力にする

結論から言うと、それは「不満」です。

「あれもこれもどんどんやろう!」

と考えていると、すぐに時間が足りなくなってしまいます。優先順位をつけようが、マトリクスで整理しようが、すべてをやりきることは不可能なのです。

そうなると、絞り込んでいくしかありません。

そこで役に立つのが「不満」という感情です。特に、解消しないかぎりずっとくすぶり続ける「不満」であればなお良いです。安定的に“供給”されることになるからです。

時間はあるはずなのに…

そういえば、今から15年ほど前、会社を辞めてひとりで仕事を始めたときに感じていた「不満」を思い出しました。

当時は、契約形態によって、客先に常駐して仕事をすることもあれば、打ち合わせの時だけ出向いて、あとは好きな場所で仕事をすることもありました。

会社を辞めてすぐは、常駐の仕事が多かったため、会社員時代と同じような感覚で仕事を続けられたので気がつかなかったのですが、自宅で仕事をする時間が増え始めると、いかに自分が弱いかを思い知らされ始めました。

会社ならさっさと終わらせられる仕事が、自宅ではいっこうに進まないのです。

気づくとえんえんとネットサーフィンを続けていたり、買い物に出たまま「どうせ時間があるから」ということで、ついでにあっちも、ついでにこっちも、とフラフラし、ようやく帰宅すると、とうてい処理しきれない仕事の量に圧倒されて打ちひしがれます。

仕事以外にも「やりたいこと」は山ほどあるのに、それ以前に仕事の山に行く手を阻まれる──。

これが当時の僕の「不満」でした。

毎日を可能な限りパターン化する

その後、いろいろ考えたり試したりするうちに、この「不満」を攻略する方法が見えてきました。

一言でいえば、毎日を可能な限りパターン化する、ということです。

考えてみると、会社員時代は決まった時間に起きて決まった時間に会社に行き、朝礼やミーティングなども一定の頻度で行なわれていました。

こういった大枠を与えられていたので、自分の自由になる時間は限られてはいたものの、限られていたからこそ、自分の弱い面、易きに流れやすい面が表面化することがなかったのです。

その分、会社から帰るとだらだらしていました。

会社でも自宅でも時間は同じように流れているわけですから、自分にとって心地よいリズムになるような色分けをすることで、ムリなくムラなく時間が使えるようになるのではないか、ということでパターン化に目覚めたのです。

具体的には、以下のように週単位で時間割をつくり、これをキープします。

67887-w600

パターン化をするうえで役に立つのが記録です。

どの時間帯にどんな仕事をするのが最もしっくりくるのかを長期間にわたって観察し続け、最適な配置を見つけ出します。

仕事以外にも食事や運動などもパズルのように組み合わせていきます。

記録をとる最大の目的は、自分にとって最適なパターンを作り出すため、と言っても過言ではありません。

こうして、毎日をパターン化することで、

  • やるべきこと(仕事=役割を全うすること)
  • やらざるを得ないこと(雑事=役割を保つこと)

この2つにかける時間を最適化することができ、それによって生みだされた時間を、

  • やりたいこと

に投入することができるようになります。

仕事や雑事は、時間を減らす行為なのに対して、やりたいことは、時間を増やす行為といえます。仕事や雑事は、命を削っていくばかりですが、やりたいことは、命を再生させることになる、と考えています。

仕事や雑事をゼロにすることはできませんが、そればかりでは、文字どおり命がもちません。

やりたいことに適切に時間を配分することで、仕事や雑事にも好影響を与えることができます。

結果として、以下の3つの時間すべてが豊かになります。

  • やるべきこと
  • やらざるを得ないこと
  • やりたいこと

そのためには、いきなり「やりたいこと」を考えるのではなく、その前にまず、目の前にある「不満」に注目し、これをパターン化によって最適化することで、「やりたいこと」があぶり出されてくる、というわけです。