年末年始が近づいてきました。シルバーウィーク以来の「まとまった時間」のとれるチャンスです。
この「まとまった時間」をうまく活用することができれば、年明けはきわめてスッキリとした気分で再スタートを切ることができるはずです。
…などと、あらためて書くまでもなく「うまく活用するぞ!」と意気込んだり、すでに計画を立てたりしている方も少なくないでしょう。
一方、忙しくてまだ何も決めていない、という方もいらっしゃるかと思います。
そこで、この貴重な「まとまった時間」を最大限有効に活用するための3つのポイントです。
- 1.「まとまった時間」を過大評価しない
- 2.「朝2時間」に限定する
- 3.「プランB」を決めておく
それぞれ詳しくいきます。
1.「まとまった時間」を過大評価しない
いま、「まとまった時間」がとれる! という期待がふくらんでいることと思います。
でも、この期待は忘れた方がいいでしょう。
やりたくても普段は忙しいためにガマンしていることがたくさんあると思いますので、連休に入ると、これらが一気に解放されます。
やりたいことをすべてやろうとすると、やりたいこと1つあたりにかけられる時間はものすごく少なくなってしまうでしょう。
少し考えればわかるはずですが、「まとまった時間」という魔法のような言葉によって思考が停止し、ついついあれもこれも、と欲張ってしまうのです。
そこで、やりたいことを1つか2つに絞り込むことをおすすめします。
3つでも多いので、1つか2つです。
「せっかく連休なのに」と思われるかもしれませんが、だからこそ確実に成果を出せるように注意を向ける対象(=やりたいこと)を絞り込むのです。
2.「朝2時間」に限定する
「まる一日を自分の自由に使える!」と思っていると、結局だらだらして夕方になってから焦る、ということになりがちです。
そこで、「連休だからこそこれをやる」というテーマを決めたなら、それをするのは朝の2時間だけに限定する。
抵抗を感じますか?
「まとまった時間」があるのに、なんでそんなケチくさい使い方をするのか、と。
でも、考えてみてください。
連休だからといって、睡眠や食事や入浴なども休むわけではないでしょう。
ご家族をお持ちの方は仕事の時間が家族と過ごす時間に入れ替わるだけなので、実際にはほとんど時間は増えないのです。
一方、「連休だから」ということで、普段なら決してやらないようなことをうかつにもやってしまうものです。
やたらと丁寧に掃除を始めたり、テレビをしっかり見たり、パソコンの調整をしてみたり。
“器”が広がった分だけ、“中身”も膨張するわけです。
通勤時間がないぶんだけ気持ち的にラクかもしれない、という程度です。
そうであれば、ふだんは朝の通勤のためにバタバタしがちな朝の時間に目を向けるべきです。
朝起きてから朝食までの、あるいは家族が起きてくるまでの時間を「自分のための時間」とするのです。
仮に5時に起きられれば2時間たってもまだ7時です。6時起きなら8時。
もし、朝の7時や8時の時点で、自分のやりたいことにすでに2時間もかけることができていたとしたら、どんな気分でしょう?
きっと「もう今日はこれで終わっても惜しくない」と思えるくらいのスッキリ感が得られるのではないでしょうか。
ふだんは朝の準備でバタバタしていて、ほとんど何もできないのと比べればその差は歴然。
この差を実感できれば、その快感がクセになって毎日続けられるようになります。
やりたいことが朝一番で終わっていれば、あとはだらだらしようが家族から駆り出されようが、心穏やかにいられるはずです。
いつもより人に優しくできるでしょう。
たかが2時間、されど2時間なのです。
3.「プランB」を決めておく
とはいえ、早起きに失敗することもあるでしょう。
そこで、早起きができなかったときの代替案(=プランB)を決めておくようにします。
例えば、「早起きができなかったときは、朝食前の30分と昼食前の30分、夕食前の30分、就寝前の30分を活用する」と決めておくようにします。
朝の2時間に比べれば当然見劣りしますし、確実性も低くなります。それでも、バックアップ手段ということで決めておくと気持ち的に安心できます。
クルマでいえばスペアタイヤに似ています。通常のタイヤに比べるとショボいですが、とりあえずその場をしのぐだけであればなんとかなるタイヤなのです。
まとめ
以上が、「まとまった時間」を最大限有効に活用するための3つのポイントです。
特に、以下が重要です。
- 「朝2時間」に限定する
これが習慣化すれば、年明け以降も“効き目”が継続します。
平日は2時間ではなく1時間でも30分でも、自分のために使えるようになれば、一日の満足度もアップするはずです。
なお、この時間で何をするかが決まっていないという方は、「ひとり会議」がおすすめです。年末年始ははまさに打ってつけ。
ズバリ『「ひとり会議」の教科書』という本には「ひとり会議」のための「質問」がたくさん載っています。
質問されると、反射的に答えを探し始めてしまうのが人間ですから、質問に自分をさらすのは有効です。
例えば、以下のような質問です。
「目標はなにか?」
「なにが上手くいっているのか?」
「なにが上手くいっていないのか?」
「だからなにをすべきなのか?」
「これらの質問により手に入れたものはなにか?」[例]
「目標はなにか?」
→ 「3ヵ月後までに5キロやせること」
「なにが上手くいっている?」
→ 「間食は完壁にやめた」
「なにが上手くいってない?」
→ 「実は夜遅くラーメンを食べている」
「なにをすべき?」
→ 「ラーメンを食べた翌日は1時間早く起きて、朝、歩く!」
「なにを手に入れた?」
→ 「あと3ヵ月でやせられるという実感!」
質問以外にも、ひとりで取り組めるワークや手順が大量に載っていて、読みながらウズウズしてくる一冊です。
1.問題、不安をすべて書き出す。
2.グループごとに分ける。
3.さらにそれぞれを次の4つのパターンに分ける。
A「いついつにやる」(To Doにいれる)
B「誰々に頼む、聞く](To Doにいれる)
C「受け入れる」(解決不可のことは悩みつづけてもなんにもならないのです)
D「捨てる」(全部できなくてもいい。優先順位の低いものは捨てる)
1.「ひとり会議をする」という予定を書き込む。
2.ひとりになれる場所に行く。
3.「今からひとり会議をはじめます」と心の中で宣言をする。
4.自分に向けて近況報告を書く。
5.「5種類のひとり会議」から好きなものを選ぶ。