一年ほど前に、Nikonの双眼鏡「遊」について書きました。
» シゴタノ! 軽くてお洒落な日常使いのオペラグラスNIKON「遊」
これまでは、倍率が4倍の遊でも十分足りていたのですが、広いホールの後方からでも見える、もう少し倍率の高いものが必要になったため、双眼鏡を買い足すことにしました。
手ブレしないぎりぎりの所ということで、8~10倍程度の倍率の、しかもお洒落な双眼鏡を探しまくりました。
しかしながら、倍率を優先させると、黒っぽくていかつい双眼鏡、ファッションを優先させると、倍率が4倍程度と、遊の代わりになるようなものが、なかなか見つかりません。
そして、ふと、遊のNikonの双眼鏡のページをよく見ていると、2013年5月に、新製品のACULON T51シリーズが発売されたばかりではありませんか。
倍率は8倍か10倍。
さらに、8倍の方には、メタリック調のカラーでピンクとレッドというかわいいバージョンが用意されています!
» 公式サイト
Nikon Sport Optics | 製品紹介 | 双眼鏡・単眼鏡 | コンパクト | ACULON T51 8×24/10×24
ピンクにしようか、レッドにしようか、さんざん迷いましたが、結局、ピンクを選択しました。
ピンクの方が好きだから、という単純な理由です。
視界は意外なほど明るい
ACULON T51の公式サイトを見ると、8×24タイプの「明るさ」は9.0となっています。
「遊」の明るさは6.3ですから、単純に数値のみを比較して、のぞいたときの明るさに少々不安がありました。
しかしながら、それは杞憂に終わりました。
いざ、舞台鑑賞で使ってみると、驚くほど視界はクリアで見やすく、見たい場所をすぐに見つけることができ、見失うこともありませんでした。
役者の表情はもちろん、服のほつれまで見えるほどでした。
200gありますから、「遊」の65gに比べて重いですが、両手で持って連続10分くらいなら、まったく問題ありません(遊の場合は片手で持っていられますが)。
中心から畳むようにして眼幅を調整し、中央のダイヤルで左目の焦点を合わせ、右の接眼部に付いているリングで右目の焦点を合わせます。
とくに、中央のダイヤルが軽いので、膝などに置くときに軽く触れただけでズレるため、毎回微調整は必要ですが、慣れてしまえば簡単です。
舞台の奥行きに合わせて素早く調整できるようになりました。
距離によって使い分ける
遊とACULON T51の両方を使ってみて、双眼鏡は倍率が高ければ良いというものではないな、ということを実感しました。
距離に合わせて使い分けると、焦点合わせに疲れず、目も疲れず、満足度が高いようです。
▼海老名久美:
フィーリング重視のガジェッターでライターで翻訳者。「SPEAQ」の中の人。