今回は、購入してからほぼ1年間使い続けているオペラグラス、NIKON「遊」を紹介します。
趣味が観劇のため、あちこちの劇場に出かけていきます。
毎回、肉眼ではっきり舞台が見える席とは限りません。
当初は、倍率が高くて比較的評価の高い、2000円くらいのオペラグラスをアマゾンで購入して使っていました。
ところが、しばらく使ってみると、以下のような問題を感じ始めました。
- 倍率が高すぎて対象をすぐに見失う
- 視野が暗い
- 常に携帯したいほど可愛くない
前回、適当に買ってしまったことを反省し、よく調べ直してからオペラグラスを買い直すことにしました。
そこで、上記3つの問題をクリアできると考えて、決めたのが、NIKON「遊」(シャンパンゴールド)です。
倍率が高ければ良いわけではない
実際に買って、使ってみて、不便を感じるまでは、「オペラグラスの倍率は高ければ高いほど良い」と勘違いしていました。
しかし、それは間違いでした。
2000人未満の規模の劇場と、4万人以上入る東京ドームとでは、座席から対象までの距離が違うのですから、当然のことなのですが、体験してみるまで分かっていなかったのです。
NIKON「遊」の倍率は4倍です。
「それだけ?」と思いましたが、通常の劇場内で使用するには、ちょうど良い倍率なのです。倍率が高いと、手ブレもおきますし、ちょっと対象が動いただけで視界から見えなくなってしまいます。
「遊」ではそのようなことはありません。
また、明るさについても、それまで使っていたオペラグラスとは雲泥の差でした。
オペラグラスをのぞいていて、よく見えなくて目が疲れるということがほとんどなくなったのです。
機能がシンプル
「遊」には「視度調整機構」がありません。
目に当てる部分のレンズには、左右個別に、視度を調節して、左右の見え方を合わせるためのリングが付いていることがほとんどです。
ですが、「遊」にはそれがありません。
サッと取り出して、目の幅に合わせて遊の角度を調整したら、中央のダイヤルでピントを合わせるだけです。
それでは物足りない人ももちろんいるでしょう。
しかし、眼鏡かコンタクトレンズで、両目の視力をほぼ同じに調整しているので、視度調整機構がついていない不便さは、感じたことがありません。
むしろ、調整しなければならない項目が最低限で済んでいる便利さの方が、ありがたいくらいです。
フラットなボディとコンパクトさが持ち運びに便利
手のひらにすっぽり収まるサイズと、65gという軽さにくわえて、ボディがフラットなため、常にバッグに入れていても気になりません。
専用のケースがついていますから、それに入れてしまえば、小さな長方形の箱です。
おサイフや定期入れと共に、バッグインバッグに入れて、常に携帯しています(オペラグラスを忘れるという失敗よりも、常に持ち歩くことを選びました)。
キラキラした質感も気に入っていますし、シャンパンゴールドという控えめな色は、どのような場所や服装にも合わせられます。
ただ、写真をよく見るとお分かりになるとおり、1年使っているため、角の塗装がはげてきてしまっているのが悲しいところです。
劇場には行かないという方でも、子供の運動会や学芸会、大きな会場での講演会などでも重宝すると思います。
とくに、初めてオペラグラスを買うときには、どのようなことが問題になるのか想像がつきにくいと思いますので、少しでも参考になれば幸いです。
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最新のガジェットについて書くのも良いのですが、身の回りをよくよく見てみると、いつのまにか長く使い込んでいる道具があるものですね。
そういった道具は、気づかないうちに体の一部や生活の一部に溶け込んでいるのです。
▼海老名久美:
フィーリング重視のガジェッターでライターで翻訳者。「シゴトに美味しいスパイスを」中の人。