1月25日に発売となりました『スマホ時代のタスク管理「超」入門』。
発売を記念して、本書の内容の一部を抜粋にてをお届けします。
今回は、第4章より「チェックリストとタスクリストはどう違うか?」です。
チェックリストとタスクリストはどう違うか?
チェックリストとは、クローズドリストです。
クローズドリストという言葉は耳慣れないかもしれません。これはオープンリストという言葉と対になっています。
オープンリストとは、開いたリストです。やるべきことをどんどん「追記」できるタスクリストは、典型的なオープンリストです。
では「追記」できない、もしくは「追記しない」のが前提のリストというのはあるのでしょうか?
あります。
レシピは典型です。もちろん料理のレシピにも「追記」することは可能ですが、必ずしも追記しなくてもそのまま使えます。手順を追加したり割り込み手順を入れたりしないリストが、クローズドリストなのです。
チェックリストとタスクリストの最大の違いは、クローズドリストかオープンリストかという違いなのです。チェックリストはクローズドリストであり、タスクリストはオープンリストなのです。
著者は、仕事ができる人になるにはいかに多くのクローズドリストを手元に用意できるかに掛かっていると考えています。
タスクリストを作り出すときや、プロジェクトリストを作るときのことをイメージしてみて下さい。それらはオープンリストとして始まるはずです。
例えば、旅行パックというプロジェクトリストを作るとき。そこには行きたいところや食べたいものや遊びたいスポットのことなどをどんどん追加していくでしょう。もちろんそれでいいのです。せっかくたくさんのお金を使うのですから、旅行を満喫できたと思えるまで、可能な限りいろいろな活動を追加していくのが当然です。
でもいったん旅行の予算と日程が固まり、ホテルやフライトチケットをとって、いよいよ出発目前となったときには、持っているリストはクローズドリストに変わっています。前日になってあまりスポットを追加したり、レストランを変えたりするとトラブルの元になります。団体旅行であればなおのこと。「予定の変更」には応じられないことも多いでしょう。
割り込みや追加をほとんど入れず、最初から最後まで全ての項目をチェックしていけば全てが終わるというのが、クローズドリストであり、それこそがチェックリストなのです。
チェックリストとはつまり、完成度の高いリストです。料理のレシピは典型的なクローズドリストです。料理を作っている真っ最中に、「食材を買ってくること」を割り込ませたり、最後に「もう一品作る」を追加したのでは、きっとうまい料理が作れないでしょう。
- 手順を変えないこと。
- 割り込みを入れないこと。
- 最後になにも追加しないこと。
そういう条件を満たしうるリストが、チェックリストです。書いてある手順の通りにやってもうまくいかない。書いてないことを頻繁にやらなければならない。最後までやってもなにも終わらない。そういうリストはダメなリストです。
ぜひ「よいチェックリスト」をたくさん用意して下さい。
それをいつでもどこでもチェックできるように、クラウドに置き、スマートフォンで活用して下さい。それができるようになった暁には、まるで他人からは魔法使いのように見えるようになって、会社はあなたを手放したがらなくなるはずです。