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エッジタイトルノートで「準備・実行・後始末」

倉下忠憲コクヨの「エッジタイトル」というノートがあります。


見たところ普通のノートなのですが、ページの両端に日付とタイトルが付けられる「エッジタイトル欄」が付いています。B5だと縦に5つ、A5で4つ、A6で3つ、とそれぞれのノートサイズに合わせて個数が違っています。

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このエッジタイトル欄をうまく使えば、一つのノートで複数の案件を同時に管理できる、というのがこのノートの特徴です。

しかし、発想を逆にして、一つのプロジェクトの管理にも便利に使えるのではないかと思い至りました。


企画のノート

私の場合、メインプロジェクトの一つに「書籍の執筆」があります。これが、なかなか時間のかかるプロジェクトで、開始から完了まで半年程度かかることも珍しくありません。その間に、大量の情報が発生し、当然それを記憶だけで管理するのは無理があります。

以前、「A5ノートで「プロジェクト・ノート」」という記事で紹介しましたが、一冊のノートでその情報をまとめて管理する方法があります。

最近はこれをEvernoteで運用していたのですが、少し変化が訪れました。今まで書いてきた本とは色合いの異なる企画に関わることになったのです。

初めての企画なので、どんな情報が発生し、それをどのように管理すればいいのかはまだ見えてきません。最初の一歩は常に未知なる一歩なのです。

私はこういう「手探り」で物事を進める場合、まずアナログツールでやってみるようにしています。明確な形が見えないうちは、アナログツールの方が融通が利きやすいのです。


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準備・実行・後始末

どのようなプロジェクトであっても、始まりと終わりは必ずあります。

というわけで、エッジタイトルの4つの欄を「準備・実行・後始末・その他」に割り当てました。



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各ページは見開きで使い、プロジェクトの段階に合わせてエッジタイトルに日付と内容の要約を記入し、カラーペンで色づけします。

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ちなみに、

  • 準備:企画案作り(企画概要、アイデア、構成案)
  • 実行:執筆業務(ミニ文章、ラフスケッチ、タスク)
  • 後始末:企画の振り返り(作業のレビュー、チェックリスト、次の一手)
  • その他:その他(メモ、資料、らくがき)

ぐらいの割り当ててです。

基本的には、ノート記入の時系列とプロジェクトの進行は寄り添いますが、準備段階から実行できることもあるでしょうし、実行しながら後始末に取りかかることもあり得ます。

普通にノートを記入しているだけだと、このあたりがごちゃごちゃしてきてしまうのですが、エッジタイトル欄を活用すれば、後から見返すときに見やすい形になりそうです。

また、「後始末」はよく忘れられがちですが、エッジタイトル欄が設定されていれば、「空白があったら埋めたくなる」心理が働いて、取りかかりやすくなる効果もあるかもしれません。

さいごに

現状は緑のノートが大半で、ちょっとだけ赤色が混じっている状況です。企画が進んでいけば、赤のノートが増えてきて、徐々に青色も混ざってくるでしょう。こうして、色で進捗状況を実感できるという効果も何かしらメリットがあるかもしれません。

また、黄色に割り当てられるノートが多いならば、別枠で新しい項目を立てる必要があるのかもしれません。

そういったことが見えてきたとき、デジタルツールで似たようなことを再現できるようになると思います。

▼関連エントリー:


シゴタノ! A5ノートで「プロジェクト・ノート」


▼今週の一冊:

すっかり紹介を忘れていました。来年のほぼ日手帳の公式ガイドブックです。私は、すでに9月1日にほぼ日のサイトで注文済みですが、まだお決めになっていない方は、本書を読みながら「どれにしようかなぁ~」とうれしい悩みに没頭してみるのもよいかもしれません。

ほぼ日手帳のカタログだけではなく、カバーに関するストーリー、それに実際の使用事例のお話などが盛りだくさんです。

» ほぼ日手帳 公式ガイドブック2013 ほぼ日手帳と、その世界。


▼編集後記:
倉下忠憲



まあ、今回紹介したノートで進めているのはまだ「企画案」なので、実際にこれが「企画」になり、それが本になるかは定かではありません。でも、なかなか取りかかっていて楽しい企画なので、ボツになっても、自分で電子書籍にするかもしれません。そういう抜け道が出来つつあるのが、現代の物書きのありがたいところです。


▼倉下忠憲:
新しい時代に向けて「知的生産」を見つめ直す。R-style主宰。