以前から、iPhoneにあるのは知っていたものの、その必要性を感じなかったために滅多に使うことのなかった機能があります。
それは写真の撮影地表示。
以下のように標準アプリの写真を開いたら下部の「撮影地」をタップすることで、文字通り写真を撮影したポイントにピンが立ちます。
旅行中にはもちろん、ふだんの移動においてもまめに写真を撮っておくことで記憶と場所とを関連づけることができ、記憶の保持の助けになります。
まずは撮影地表示について見ていきましょう。
地図へのマッピングは、記憶へのマッピングにつながる
拡大すると、ピンがどんどん増えていきます。撮影ポイントの“解像度”が上がっていくのです。
それはすなわち、記憶がその抽象度に合わせて整理されていくかのようです。
↓沖縄に行った
↓北谷(ちゃたん)町というところに行った。
↓美浜アメリカンビレッジに行った
↓駐車場で観覧車や夜景の撮影をした
という具合です。
地図を拡大していくことで、これに合わせて記憶の細部が鮮明に再現されていきます。
今回は、沖縄に詳しい@Sayobsさんオススメのスポットを回ったのですが、レンタカーでの移動だったため、距離感や方角がつかめません。
また浜辺だけでも、トロピカルビーチ、アラハビーチ、砂辺海岸、と一日で3カ所を回ったので、時間がたてば容易に混同し始めるでしょう。
撮影地表示で写真を振り返れば、撮った写真を時系列に追うことができますから、複数のスポットの写真が混ざることはありません。
地図上で位置関係を改めて確認することで、「意外と近いんだな」とか「こっちは東側であっちは西側だったのか」といった記憶を補強するための付加情報が得られます。
記憶を、あらかじめ用意された巨大な方眼紙に情報を書き込むことにたとえるなら、写真を地図上でふりかえることは、この“方眼紙”上に地図を転記したうえで、どの“座標”なのかをピンポイントで確認していくことに似ています。
PC上で同じことをするならPicasa
iPhoneの撮影地表示と同じことは、Picasa(Web版)でもできます。
具体的なところについては以下でご紹介しています。
» 日々撮影する写真をEvernoteとflickrとPicasaの3箇所にアップロードしている理由
以下のように、撮った写真を地図上で確認できます。
スライドショー機能もあるので、あらかじめ写真を撮影日順に並び替えておくことで、一日を写真でふり返ることもできます。
旅行に行った時の写真をぱらぱらと見返しながら思い出に浸る、というのに近い感覚です。
自動再生で、写真が切り替わるたびに地図も連動して動くため、ぼーっと眺めているだけでも楽しいです。その日一日の自分の行動が手に取るようにわかります。
以下が動いている様子です(拙速のため手動切り替えしていますが、通常は自動再生で眺めています)。
この日(2011年11月3日)は、当日開催の那須塩原ハーフマラソン大会に出場するべく車で移動を開始したものの、途中でタイヤがバーストして、佐野インターで足止め、大会出場を断念。昼過ぎにタイヤの修理が終わったあとは開き直って、丸亀製麺で腹ごしらえののち、佐野プレミアムアウトレットを冷やかして帰京、という一日でした。