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『脳を鍛えるには運動しかない!』は「精神安定剤」としての運動を科学的に解説した本

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photo credit: gatogrunge via photopin cc

池田千恵先日紹介した「BORN TO RUN」を年末年初に読んで、走りたい! と思ったのもつかの間、仕事や会食でなかなか走る時間が取れず、どうしたものか、と思っていました。

このままではいけないと、手帳に「朝ジムラン」と毎週定期的に予定を書き込み、仕組み化することで無理矢理にでも時間を作ることに決めたのが先週の話。

すると、不思議なことが起きました。

朝7時~9時半をジムで過ごした後、その勢いのまま仕事をすると、面白いくらいはかどるのです。時間がないから走れない、と思って朝からうんうん唸って考えても浮かばなかったアイディアが浮かんでくるようになりました。そのアイディアを実行するための方法を考えるとわくわくして、さらに仕事が楽しくなるというスパイラルが。

痩せたいから、健康のために、マラソンでタイム更新したいから、という理由よりも、とにかくアイディアがでるから気持ちいい、走りたい、と思い始めてきたのです。

以前も同じような経験をしたことを思い出し、よし!この爽快感、達成感を維持するために走り続けよう! と、ダレた気持ちに喝が入りました。

そんな気持ちでいたところで手に取ったのがこの本です。


まさに、今の私にぴったりな本でした。ここ数日で思っていたことを、きちんと言い当ててくれたのです。

どなたにも、散歩したり運動したら良いアイディアが浮かんだ、気分が良くなった、という経験が一度や二度あると思います。その理由を、医学博士の著者が豊富な臨床実験のもと解き明かした本です。

運動こそが、副作用がなく、誰でも挑戦できる、とっておきの「精神安定剤」。運動の効果と具体的にどんな運動をしたら良いかを具体的に伝えています。

運動することによって

  • 学習
  • ストレス
  • 不安
  • うつ
  • 注意欠陥障害
  • 依存症
  • ホルモンバランス

の症状がどう改善されるのか。そして上記症状の改善にはどういった運動が効果的かが書かれています。

とても役立つ本ですが、医学的な専門用語が多く、読むのに少し骨が折れました(私は難しい専門用語のところは、ほとんど読み飛ばしました)。

でも、具体的な実験事例と、どのような運動をすれば良いかわかる箇所を読むだけでも、とても役立つ本です。

自分が自分でなくなりそうになったとき、きちんと本来の自分を取り戻せる「お守り」として運動を捉えることができたら、運動自体が最強の精神安定剤になります。これさえあれば、いつでも、どんなときでも元の自分に戻れるという安心感を運動で得ることができると思うと嬉しいです。

思えば私が早起きを習慣と出来たのも、「早起き=何でもうまくいく」と、自分の経験から紐づけできたおかげ。この習慣と同じように、「運動=何でもうまくいく」と紐づけできたら、自分で自分を安定させる材料をまた増やすことができますよね。

今、このタイミングで出会えてよかった一冊でした!


▼池田千恵:
前向き早起きエバンジェリスト。朝を有効活用してビジネスの基礎体力をつける「Before 9(ビフォア・ナイン) プロジェクト」主宰。