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早寝を実現するための「自分ハブ化計画」

池田千恵
当たり前の話ですが、早起きするためには早く寝て睡眠時間をしっかり確保することが大切です。「何やら早起きがいいらしい」ということで、夜更かしの習慣をやめないまま無理やり早起きをしてみても、ただ辛い、苦しいと思うだけで何の得にもなりません。

とはいえ、予期せぬ残業、ついつい長居してしまう飲み会など、夜は魔の手がたくさんで、断ち切るのもなかなか大変なこと。自分が予測した時間通りに物事が進まないと、ついイライラして「あいつのせいで早起きできなかった」と責任転嫁の思考回路にはまってしまうこともあるでしょう。こうなるとますます、早起きが楽しいものに思えなくなります。

では、予測通りに物事を進めるためにはどうしたらよいでしょう。

自分が時間を決める環境を作ってしまい、それに周囲が自然に従ってもらえるように工夫することをお勧めします。ネットワーク機器の「hub」のように、もしくはハブ空港のように、自分をいったん経由して物事が進むよう段取りを考えるということです。

つまり、自分の「ハブ化」推進です。


 

 
こうお伝えすると、「自分は会社でそれほど責任ある立場じゃないから、そんなことはできない」と、尻込みをしてしまうかもしれません。でも、工夫の余地はいろいろあるのです。

例えば夜の飲み会や勉強会があるとき、自分が主催者になってしまうのも「自分ハブ化計画」の一環。主催者になるというと、いろいろ面倒なことが多いし、時間が取られそうで嫌だな、と思う方もいらっしゃるかもしれません。

でも自分が主催すれば、日程も終了時間も決めるのは全て自分。二次会を開催するのもしないのも自由なので、むしろ自分の大事な時間を周囲に握られることが少ないのです。

今日はどうしても23時には寝たい、と思ったら、家まで帰る時間、お風呂に入る時間などを加味して21時ごろ終了になるように段取りを組めばいいわけですから。

私は、趣味で「5月9日はゴクゴクの日」という年に一度の飲み会イベントを開催しています。今年は夕方 5時9分スタート、7時にはサクッと終了。二次会をしたい人は自由に集まって飲んでね、というスタイルでしたが十分楽しめるイベントになりました。

(ちなみに、ゴクゴクの日とは日本記念日協会認定の記念日です。「初夏の日差しが気持ち良くなる5月9日に、家や屋外でビールなどをゴクゴク飲んで爽快感を味わう」「水資源に恵まれない地域の人々も、水をゴクゴク飲めるような水環境を考える」ために私が2005年に制定したものです。来年はどどーんと、 5959人でゴクゴクする予定。今詳細企画を詰めているところなので、ぜひ参加してくださいね!)

 
飲み会を主催する時の小技をもうひとつ。

時間通りに終わらせたい時はコース料理を頼みましょう。アラカルトだと注文が途切れない限り料理が終わることがありませんが、コース料理は大体2時間程度で料理が出揃いますので、時間が読めないストレスが減ります。

誰かと一緒に飲む時も、私は誘われるよりも自分から誘ってしまうことが多いです。自分から誘うことで自分の「ホーム」であるなじみのお店に来てもらいやすくなります。そのことにより、時間管理や料理の調整もしやすくなります。(但し、相手との距離感、関係性などで自分がいろいろ決めてしまうのが失礼にあたる場合もあるので、そのあたりは臨機応変に)

こうして自分ハブ化計画が進むと、予定が狂ってしまってなかなか時間通りにできない、というイライラから徐々に開放されますし、万が一時間管理にうまくいかなくても、「あいつのせいだ」とならずに自分のせい、と素直に思えるようになり、心も穏やかに過ごせますよ。お試しください!

 

「朝4時起き」で、すべてがうまく回りだす!
池田 千恵
マガジンハウス ( 2009-07-23 )
ISBN: 9784838719938
おすすめ度:アマゾンおすすめ度

 

▼編集後記:
池田千恵
日経産業新聞、ビジネススキル面で毎週火曜日、連載スタートしました! テーマは「見直そうノート術」。ビジネスで使えるノートの使い方について5回にわたりお伝えしています。

 
また、10月中旬に、私プロデュースの手帳が出ます!『朝活手帳2011』(ディスカヴァー刊)という名前です。朝専用手帳で、ウィークリーページに工夫がいっぱい。読み物ページも3分の1くらいあり、本としても使うことができます。

10月下旬にはセミナーも開催予定ですのでまたご連絡いたしますね。

 
▼池田千恵:
前向き早起きエバンジェリスト。朝を有効活用してビジネスの基礎体力をつける「Before 9(ビフォア・ナイン) プロジェクト」主宰。