球が止まらずに前に向かってまっすぐ転がり続けるためには、3つの条件がある。
- 道がでこぼこしていないこと
- 進む方向が決まっていること
- 球が完全な球体であること
まず、転がり続けるためには道が平坦である必要がある。障害物があるとそこで止められてしまう。
次に、どの方向に転がるのかの方向が決まっている必要がある。勾配があるならおのずと転がる方向は決まるが、道が平坦であれば向かう先は自分で決めるしかない。
最後に、そもそも転がり続けるためには自らが完全な球体である必要がある。いくら道が平坦で、障害物がなく、方向も明確に決まっていたとしても、球の形がゆがんでいればまっすぐに転がり続けるのは難しい。空気の抜けたサッカーボールでは途中で止まってしまう。
環境を整備するよりも、目標を設定するよりも、まず自分の心身の健全さが欠かせない。心身が健全であれば、視界が開け、見通しが得られ、自然と目標が設定でき、途中にある障害を取り除いたり、障害のないルートを見つけ出したり、といった前に進むパワーが生まれる。
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起業前や起業したばかりの頃には、周りの人から
「先のことを考えなさい」
「しっかりとした経営計画を立てなさい」
と頻繁に言われるかもしれません。私自身、先輩起業家からこのようなアドバイスをたびたび受けてきました。しかし、起業してから現在に至るまで、長期的な計画を立てたことは一度もありません。綿密な計画を立てている人に限って事業がうまくいかない、いわゆる「計画倒れ」をしているケースを多く見てきました。
人を増やして会社を大きくしたいと考えるなら話は別ですが、ひとりの起業家として、自分のペースで身軽に経営をしていきたいなら、長期的な計画は必要ありません。
先のことに頭を悩ませるより、目の前にあることに集中するほうが格段に大切です。
いまやるべきことだけにフォーカスして、常に最高の成果を出せるようにベストを尽くす。そうすれば、ビジネスは自然と上向いていきますし、結果も後からついてくるのです。(p.17)