いろいろな人がいろいろな言い方で同じことを言う。
言い方が変わっていてもその意味するところが同じとわかれば、「あぁ、あの話か」と合点がいく。問題はそこから先にどのように歩を進めていけばいいか。
直面している課題はもちろん、置かれている立場や状況によってアプローチは変わってくる。でも、どのように取り組むべきかについての方向性は変わらない。
その方向性を言葉にすると、結局同じことを言うことになる。
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私の執務室には、最近の海外旅行で撮った写真が飾ってあり、その一つはタンザニアでの軽気球サファリの際のもので、もう一つはアフガニスタンのカイバル峠越えを徒歩で果たした時撮ったものだ。
旅行中には、私の連絡先の電話を会社にはまったく知らせないし、自分から電話することもない。社員の一人ひとりに自分で責任を持って仕事をしてほしいからだ。
わが社の組織は(「組織」という言葉はわが社の場合には適切ではないのだが)特定の個人への依存度を、そして特に私へのそれをできるだけ少なくするように工夫されている。これも、私が自慢してよいことだと思うが、過去に二度も、長い旅行から帰ってみると、自分の執務室が移動されていて、その都度部屋は小さくなっていた。
会社での私の役割は、カタリスト、即ち「触媒役」に徹することなのだ。他人が意志決定をやりやすいような環境を作り出すことに努力するのが私の責任だ。
成功の秘訣とは、まさに自分が成功の主人公とならないことにある。(p.16)
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