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自分の中に「磁場」を見つける

By: Justin HenryCC BY 2.0


好きなことを仕事にする、その数歩手前に好きなことをブログに書く、というステップがあると思う。

「好きだ」と思って書き始めたものの「いや、私が書きたかったことはコレジャナイ」という行き止まりに直面し、改めて振り出しに戻る。ブログであれば時間を失うだけで済むが、仕事にしてしまってからでは人生も行き詰まる。

従って、仕事という本番で試す前にまず書いてみて確かめた方がいい。「好きなこと」を書こうとするよりもまずとにかく何でも書いてみる。「これは好きじゃないから書かない」という制約はいったん置いておき、とにかく書く。とに書く。

書き続けているうちに「結局いつもこの話になる」という特定のトピックが浮かび上がってくる。磁場に引き寄せられるように、何を書こうとしてもそこに吸い寄せられてしまう。

この磁場を見つけられた人は周りにいる人も引き寄せ、巻き込むことができる。そのうえで、このテーマを仕事の中心に据えると、好きなことが仕事になる。

inspired by:

私は折にふれて、自分がこだわっているもののリストを作ってみる。こだわりの対象はつねに変化し、増える傾向がある。なかにはありがたいことに、忘れてしまったものもある。

物書きは結局、自分のこだわりについて書くことになるものだ。自分にまとわりついて離れないこと、どうしても忘れられないこと、自分の中にあって解き放たれるのを待っている物語……。

私は生徒にこだわりのリストを作らせる。そうすることで、ふだん自分が無意識に(あるいは意識的に)絶えず考えていることがわかるからだ。いったん書き留めておくと、のちのちとても役に立つ。それが書く題材リストになるからだ。

また、大きなこだわりにはパワーがある。文章を書いているうちに、あなたは何度も何度もそこに戻ってくる。そのたびにあなたはそこから新しい物語を生み出すことになるだろう。

そうであるなら、こだわりには逆らわないほうがよさそうだ。おそらくそれは、望もうが望むまいがあなたの人生を支配するものなのだから、できれば自分のために利用すべきだと思う。(p.58)


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