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夢をかなえる女子大生会計士の事件簿だゾウ

女子大生会計士の事件簿  DX.5 とびっきり推理なバースデー (角川文庫 や 37-5)

「借金して得たお金はいずれ返さなきゃいけないから借入金。ギャンブルで得たお金は不確実性が高く今後は期待できないから一時所得。働いて得たお金は今後も期待できるから安定収入──人はこうしてお金に色をつけて人生を生きているの」

(中略)

僕たちの仕事は、『お金に色をつける仕事』だったのか……。

「利益というのは、会社の実力を表すための色づけよ。自社株は自分たちが自由に発行できるのだから、利益に含めると会社の実力が正しく見えなくなるじゃない。自分で作ったテストで100点をとっても、実力には含めないのと同じことよ」(p.174)

ベストセラー『さおだけ屋はなぜ潰れないのか?』『食い逃げされてもバイトは雇うな』の著者によるシリーズ小説『女子大生会計士の事件簿』。すでに第5弾という人気シリーズですが、恥ずかしながら僕自身は同シリーズを読むのは今回が初めて。

それでも実にすんなりとストーリーに入っていくことができました。というより、ぐいぐい引き込まれたというほうが実態に近いです。

10月8日(水) 22:00

冒頭の引用部分のように、ストーリーに乗せて会計の知識が知らず知らずのうちに身につく、少なくとも用語に馴染めるという意味で、一般の会計入門書を読むより楽しく勉強できます。

 主人公のカッキーこと柿崎一麻の弱気なキャラと、
 萌さんこと藤原萌美の強気なキャラ、
 そして今回新たに登場する村咲紫(むらさき・ゆかり)のお嬢様キャラと、

登場人物はいずれもキャラが立っており、それぞれにどこか秘密を抱えたままテンポ良くストーリーが進行します。

個人的には、萌さんにいつもやられっぱなしのカッキーが時折くりだす“弱々しい反撃”が好感。

» p.128

僕の言葉は少しきつめになってしまった。御堂社長が萌さんの彼氏かもしれないという話が、頭に残っていたからだ。しかし萌さんは特に反応することもなく、しばらく黙ったあと、こうつぶやいた。
「…カッキー」
「はい?」
「私のこと、心配じゃないの?」
「え、えっ、えーっ!?」
「まあ、いいわ。じゃあ、話は変わるんだけど…」
「か、変わっちゃうんですか」

» p.138

「カッキー、明日って空いてない?」
金曜日の夜、事務所で仕事をしていると、萌さんに声をかけられた。
「明日は土曜日ですよ。MDOに行くのは、来週の月曜からですよね…」
「事前にちょっと行っておきたいところがあるのよ。アンタ、どうせ暇でしょ」
「断定しないでくださいよ」

人物描写はもちろん、ストーリー展開や伏線の入れ方など、とてもナチュラルで、ドラマの原作を読んでいるかのような気分になりましたが、よくよくオビを見ると、「BS-iにて毎週水曜午後10時からドラマ化」とありました。

 10月8日(水) 22:00スタートだそうです。

ドラマ版について、著者の山田真哉さんは「あとがき」で次のように書いています。

そんなドラマ版『女子大生会計士の事件簿』ですが、原作をそのまま映像にしても中途半端で地味になることはわかっていたので、原作よりもぶっとんだ感じになっています。結果、原作より笑いの要素は多いです。

しかし、会計ネタについてはしっかりしています。「真面目に作っているのに細かな間違いがある」よりも、「ふざけたように見えてちゃんと作り込んである」を目指してい作っているのです。「ビジネス」「ラブコメ」「エデュケーション」の三要素がバランスよく入っている感じでしょうか。

このあたりは、さすがプロの会計士ですね。

「女子大生会計士」シリーズは、会計の勉強をしようしようと思いつつ、なかなか取りかかれていない人におすすめです。

10月2日(木) 20:54,23:58

テレビドラマ化つながりで、以前から繰り返し取り上げている『夢をかなえるゾウ』のテレビドラマがいよいよ始まるそうです。

» 夢をかなえるゾウ 公式WEBサイト

連続ドラマ(10月2日(木) 23:58から;水川あさみ主演)とスペシャルドラマ(10月2日(木) 20:54から;小栗旬主演)の2種類があるようです。原作に近いのは男性が主人公のスペシャルドラマのようですね。

なお、月刊キング10月号では、巻頭特集<「愚直な男」が夢をかなえる技術>にて、水野敬也さん(&愛也さん)のロングインタビューを始め、『夢をかなえるゾウ』のメイキングなどが読めます。

KING (キング) 2008年 10月号 [雑誌]インタビューでは、ホンネなんだかネタなんだか判然としない話が長々と綴られていますが、いずれにしてもミリオンセラー&ドラマ化という偉業は賞賛に値しますね。

なお、本が140万部も売れたのに「女の子にモテない」とのことで、最近参加したという合コンのエピソードが紹介されています。

まあ100万部以上も本が売れりゃ、そりゃ確実に女の子にモテモテだろうと半笑いで合コンに臨みました。すると参加していた女の子全員『夢をかなえるゾウ』を読んでなかったんですよね。140万部売れてるんですよ? でも読んでなかった。

(中略)

10月にテレビドラマ化されるんですけど、その主演が小栗旬さんだという話をしたら、その件に関しては女の子がアホみたいに食いついてきましてね。僕がこの本を作るために頑張ってきた3年間は一体何だったんだろうと愕然としました。

なお、本誌はこの号が創刊2周年記念号なのですが、これをもって休刊となるようです…。(詳細

以上、普段まったくテレビを見ない僕ですが、もしかしたら見るかもしれないテレビドラマ3本のご紹介でした。

▼次にすること:
・次の時間帯のテレビ番組を録画予約をする
 1.10月2日(木) 20:54〜22:48(日テレ)
 2.10月2日(木) 23:58〜24:38(日テレ)
 3.10月8日(水) 22:00〜22:30(BS-i)

▼関連:『夢をかなえるゾウ』に言及したエントリー
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