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「達人」の自己チェックリスト

1.自分に合った方法を選んでいるか?
2.なぜその方法で仕事しているのか?
3.その方法で仕事をすると、自己イメージが良くなるか?
4.仕事時間は適正か?
5.睡眠時間は充分か?

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一般に「仕事の達人」と呼ばれる人は、実際どんなふうに仕事を進めているのか。好奇心だけからでも、興味深いところはあるでしょう。もちろん、実際の役に立つ、という意味合いも含めてです。

本当のところ、「達人の仕事術」は個々で全く別なのか、それとも何らかの共通点はあるのか。前者であれば、私たち自身に活かすことは難しいものの、後者であれば、自分の仕事条件や、現実に適用可能になります。

今回参考にした本を始め、類書を読んでいく限りにおいて、一読してそれとわかるほど「達人の仕事のやり方」に共通点はないものの、注意深く見ていくと、ほとんどの人たちに共通してみられる、「考え方のクセ」のようなものはあるようです。今回はそれを紹介していきましょう。

1.自分に合った方法を選んでいるか?

これはあまりにも当たり前のことなのですが、それでも、実際にはなかなかこうできていないと思います。私たちはついつい、「仕事の方法」などでは、「正しい方法」や「より効率的な方法」を選択しようと意気込みがちです。

もちろん「効率的」にベターな方法を選ぶことはいいでしょうが、自分に合わないということはあるのです。人が違えば脳は違いますし、仕事内容も違います。どれほど「いい」とされる方法でも、それを選ばなければいけないということはないのです。

可能な限り、自分に合った方法で仕事をする。本当にそう言えるかどうか、時々振り返ってみる時間や機会を持っているというのは、ほとんどの「達人」に共通しているようです。

2.なぜその方法で仕事しているのか?

『IT達人の仕事術』を読んでいますと、文中にもよく記されていることですが、達人とはいえ、意外とありきたりなツールやメソッドで仕事をしているものです。

しかし「達人」ですから、何ら見るべきところはない人だ、などということはありえないでしょう。読むうちにほぼ例外なく分かってくることは、ツールや方法を切り替えるとき、その理由が明確になっているところです。

特に、使い慣れたツールを改めるときには、要注意です。それによってどんな不都合が生じる可能性があるか?つまり、それまではどのようなメリットがあってツールを使い続けてきたのか。それが分かっていないと、ツールを取り替えて思わぬ苦労をする羽目になります。

私自身の例でいうと、最近になって、スキャンスナップというスキャナで、再び名刺の取り込みを始めました。ずいぶん長いこと、お蔵入りしてしまっていたものです。なぜもう一度使い始めようと思ったのかを問いただしてみると、そもそもなぜ、お蔵入りにしていたのか、という疑問に行き当たりました。それは何のことはなく、ただ、以前使っていたPDAにUSBポートを奪われていただけだったのです。今はそのPDAを使わなくなったので、必然的にUSBポートに余裕が生まれたというわけです。

このように、仕事の方法は合理的理由ではなく、完全に習慣や惰性で決まってしまっていることが良くありますので、なぜこれでやっているのか、自問することは時に有益です。

3.その方法で仕事をすると、自己イメージが良くなるか?

この項目は心理的な項目ですが、人は自分の仕事術が、自分の仕事にあっているというだけではあきたらず、必ず「自分のイメージ」に沿っているかどうかを気にします。「モレスキンを使っている自分は格好いい」という理由で、特定のツールを使っているということは、間違いなくあるのです。

そういうところは全然考慮せず、とにかく効率的だと思うツールに集中するという人もいるのですが、それもまた強烈な「自己イメージ」です。「外見なぞには無頓着。自分はとにかく合理的でないと耐えられない」という自己イメージなのです。

特定のツールや方法は、特定のイメージを喚起します。それを繰り返せば、イメージが自己イメージとして定着し始めるでしょう。その自己イメージが好きになれないなら、うまくはいかないものです。

4.仕事時間は適正か?

『IT達人の仕事術』のとても面白い項目として、「1日の基本的なタイムスケジュール」があります。「達人」はいったいどうやって、たくさんの仕事をこなしながら、英語の勉強などまでやっているのだろう、と興味がわきます。

実際には「達人」とはいえ、それほど私たちと違う生活をしているわけでもないようです。ただ、なんだかんだといって14〜17時間ほど仕事をしています。

ここで、自分に合った仕事術とツールという最初の項目がものをいってきます。実際、今の世の中で、12時間以上仕事をしている人などざらでしょう。しかし、自分が好きな方法で、好きなツールを使ってそれだけの時間、毎日仕事を続けていれば、徐々にでも自分の望んだ成果が現れてくるはずです。

ここには相乗効果があります。自分が好きなことを長期間継続しているからこそますます自分の好きな環境が構築されていくわけです。

5.睡眠時間は充分か?

とは言え、たとえ楽しくて仕事をしているとしても、睡眠時間が短くなれば、寝不足はさけられません。実際人によっては明らかに「寝不足気味」に見える「達人」も少なくはありませんでした。

重要なことは、多くの人が持っている「自分の自由な時間がもう少し欲しい」という欲求を、「達人」たちは仕事を通して満たせているという点です。そこは必ずしも「仕事が好きだから」というのでもなく、仕事も好きなのかもしれませんが、「仕事をしている中で、自分のしたいことができているという感覚をもてる環境を構築しているから」なのです。

それでも、1日が24時間しかないことを忘れれば、寝不足に陥るのです。「自分の自由な時間」を仕事時間の外に欲しがる私たちは、ますます気をつける必要があるでしょう。

まとめ

本書は、いろいろな人のいろいろな仕事術が、ただ並列している印象が否めませんし、また、すぐにそれと分かるほど共通した「達人の基準」も見えてこないのであまりわかりやすい本に読めませんが、逆にいえばそれこそがポイントと言えます。

一言で言えば、「達人」の仕事術は、具体的にはみんな違うのです。しかし、一歩下がって眺めてみるならば、そこには「ならではの共通項目」が見えてきます。これこそが、私たちが身につけて、活用すべきものであると考えます。

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