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日経WOMANの「続ける」技術!

月刊誌、日経WOMANの8月号の特集は「続ける」技術!
この話題ではおなじみの石田淳さんを初め、築山節さん、本田直之さん、佐藤可士和さんなどが、「続ける技術」についていろいろな側面から語っています。


この特集の冒頭で大橋さんが、ちょっとしたパーソナリティ診断を提案しています。
この診断によると

A 職人タイプ(自律的で一貫性がある)
B 会社員タイプ(他律的で一貫性がある)
C アーティストタイプ(自律的で柔軟性がある)
D フリーランスタイプ(他律的で柔軟性がある)

のいずれか4タイプに分類されるのですが、どのタイプに属するかによって、適切な「続ける技術」が違ってくるというわけです。

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続けることがなぜ難しいのか?

心理学的に継続が難しくなる理由は、「自分」というものが、そうそう変えられないものだからです。また、そうそう変わってしまっては困るものでもあります。

「続ける」と誰かが決意したとき、普通それはいかにも続きそうな習慣や、それまで続いている習慣を今後も続けるということではありません。いままでやっていなかったことを、自分の新しい習慣として組み込む、ということになるはずです。

ということは、新しい習慣を組み込んだ日から、「自分」は大きく変化することになります。それと同時に、少なくとも継続を決意したその習慣に関して言えば、「自分」を不変のものとする、という意味にもなります。

継続を自在にコントロールするということは、自分の変えたい部分は自由に変更し、変えたくない部分は、決定的に固定化しようというわけです。これはいかにも難しそうな話です。

性格分類。傾向と対策

大橋さんの「性格診断」に戻ってみましょう。大橋さんの診断によると、継続のための診断基準は二軸あります。すなわち「自律的か他律的か」という軸が一つ。その他に、「一貫性が強いか柔軟性があるか」という軸。

ここで、「自律的で一貫性がある」というAの「職人タイプ」にスポットを当ててみます。この性質から考えて、職人タイプが「変わりにくい」人であることは、明らかです。

「変わりにくい」という性質から「継続力」を考えてみると、いったん習慣になってしまえば、それは黙っていても続くが、そうなるまでに時間がかかる。また、いったん習慣化してしまったものは、なかなかやめられない、と考えられます。

「続ける技術」特集の中で石田淳さんは、行動を便宜的に「不足行動」と「過剰行動」に二分しています。不足行動とは、たとえば毎日英会話の勉強をするといった、「新たに組み込む行動」を指します。過剰行動とは、目的がダイエットなどの場合に制限したい、「食べ過ぎる行動」などを指します。

大橋さんの言う「職人タイプ」は、このどちらも実は苦手です。入り口のところでつまずきやすいのです。それまでの自分の生活習慣が、「一貫性があって自分で決めたもの」だけに、新しい習慣は試行しにくいし、すでに続いているものはやめられません。

つまり習慣化するまでが問題であり、あるいは習慣を断ち切ることも困難なのです。この難問の解決方法として、石田さんは「ライバル行動」という概念を持ちだしています。

ライバル行動とは、新しい習慣を身につけようとしたとき、それを邪魔するような行動です。たとえば夜、英語の勉強をしようと思っても、テレビを見たいという気持ちがそれを邪魔します。人間はたとえ椅子にじっと座っているだけの時でも、その行動を取っているわけですから、それまでにない行動を習慣化しようと思ったら、ライバル行動を極力排除しなければならないわけです。

逆に、たとえばお酒を控えたいとか、ダイエットを敢行したいという場合には、ライバル行動を増やせばいい、ということになります。おやつの食べ過ぎを押さえるために、漫画を読みふけるとかゲームに熱中するなどのやり方は有名です。

自分を変えにくい人の方法

ここでは、「職人タイプ」に絞って話を進めてきました。他のタイプについては、雑誌をお読みいただければと思いますが、要するにどんなタイプの人は、どのようにライバル行動を使えばよいのか、というのがポイントです。

職人タイプの人は「入り口」でつまずきやすいわけですから、その周辺にライバル行動を巧みに配置しなければなりません。これと対極的なタイプの人は、むしろ継続中に油断なく、ライバル行動を操作する必要があるでしょう。

それから自分を変えにくい人は、継続している習慣の見直しについても、再考してみると良いかもしれません。自律的で一貫性が高いだけに、継続している習慣は、とにかく継続し続けなければならなくなりがちです。しかし時間には限りがあるわけですから、新しい習慣を身につけるには、それまでの習慣のいくつかを、あきらめなければならないかもしれないのです。

雑誌を読んでなお、「継続」について詳しく知りたいという方には、以下のような書籍もあります。あわせて参考になさると良いかもしれません。

そろそろ本気で継続力をモノにする! そろそろ本気で継続力をモノにする!
大橋 悦夫


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