Kindleの新刊『最小の整理で100%役立つノートシステムを手に入れる!』が発売されました!
本書から、第2章の冒頭を抜粋します。
心の平安を目指す情報整理
PerManNote(パーマンノート)といういまでは聞かなくなってしまったアプリが私にとって本格的な情報整理の始まりだった。
これは旧MacOSのソフトで、
すべての情報を一元化し、それぞれに階層化できる「タグ」をつけて分類する
という発想をもっていた。当時としてはじつに画期的なアイディアだった。
それまでの「情報整理アプリ」は、
内容ごとに分ける
というのが基本だった。
より一般的には、
- スケジュール
- 連絡帳
- タスク
- メモ
の「4項目」をそれぞれ別々に分けておくのがほとんどだったのだ。
すべて1つのリストに集中させると次のような事態になる。本来「別々に」わかれているものが一緒くたになってしまうのだ。
佐々木正悟
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「なりたい自分になる」の中身について考える
東京都港区●●●
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だからこれを「分類する」という発想がまずある。それが「フォルダ分け」の発想だ。
しかしこれに「タグを付ける」というアイディアもある。私はそちらの方がスマートだと考え、「タグによる整理」が可能なソフトやアプリを探し求め、見つけた暁には、
私の知る限りの情報
をそれらのアプリに集中し、適切なタグ付けを完了させて、わが世の春を謳歌するつもりでいた。
しかしなかなかそうしたアプリは出てこない。それどころかPerManNoteを使うための旧MacOSそのものが世の中から消滅してしまった。
私はしばらく失意の後「メモキット」というアプリに遭遇した。
これはウィンドウズ対応であり、ソニーの電子手帳CLIEにも対応していた。
当時の私はこの種のテーマに見境がなく、あえていえばバカだった。
こうしたものに何万円、ときには何十万円をかけても惜しくはないと本気で信じ込んでいたのだ。メモキットを走らせるために、新しい小型のウィンドウズ機とCLIEを持って街中を自転車でフラフラしては、何事かを一生懸命書き付けていた。
こう書くとそんな小型のデバイスやガジェットが自然に使えるもののように思われそうだが、まだiPhoneもない時代の話である。
小型のノートパソコンのバッテリなどすぐに切れる。せっかく「わが世の春」を謳歌するためのすばらしいアイディアを思いついても、いざとなるとクリエの電池が切れていたり、同期をかけるとメモが消失してしまうなどハプニングがたえなかった。
しかしなぜか私は執念深かった。メモキットのバージョンアップをベクターで毎日のようにチェックしては、ファイルメーカーやマイクロソフトACCESSを勉強し、独自の「タグ式整理メモ帳」を開発しようと狂気の努力を払っていた。
ついにアクセスベースで情報を一元化し、それに4×4通りの「一意のタグ」を付けるツールを完成させたのが1998年である。さっそくシグマリオンを購入し、情報をtCard形式に変換して同期を取るための方法を構築した。
こんどこそ「わが世の春」は近いと思われた。
完成した「タグ式整理メモ帳」に私が入力した情報の数は三桁に届くことがなかった。時代はすでにインターネットであり、ネットからの情報を取り込めもしない「デジタルノート」は実用的ではなかったのだ。
ほぼ同じ時期に、仕事で電子メールをやりとりするのも常識となりつつあった。「重要な情報」は「メールボックス」に入ってくる。それをわざわざtCard形式に変換してさらに同期をかけてアクセスに移すメリットはとくに何もないのだ。
情報整理を利益確定しなければいけない
以上は私の学生時代から覇権社員時代までの話である。
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