タスク管理について考えるときはぜひ「マルチタスク」というものを考えてみましょう。
人は「マルチタスク」をいろんな意味で使っていますが、
- タスク管理とは「マルチタスクの課題」をこなすための手法
なのです。
「マルチタスクの課題」とは何かと言えば簡単です。
- 私たちは一度にひとつのことしか実行できません。
これにはおそらく例外がありません。
にもかかわらず現実には、一度に二つの仕事を振られたり、二つ以上のプロジェクトを併行して進めなければならないことが多くあります。
マルチタスクをする能力の代わりに「タスク管理」が必要
そんなときでも巧くやれる人々がいます。ただし彼らは「マルチタスクをこなすことのできる人間離れした脳を持っている」のではなく、一度にひとつずつ、仕事に集中して着実に進めているに過ぎません。
逆に二つ以上の仕事に直面したとき、どちらからやるべきかで、あるいはどちらをやっていても反対側が気になって、混乱してしまう人がいます。
そして「マルチタスクで乗り切ろう」とし、二つの仕事に同時に取り組もうとして、まったく進められないまま時間をムダにしてしまうわけです。
私たちは誰も、マルチタスクはできないのです。
逆説的なことに、一見マルチタスクをこなしているように見える人々は、集中してシングルタスクを進めているだけなのです。
本当はできないマルチタスクをなんとかやり抜こうとしてしまう人々にこそ、マルチタスクをする能力の代わりに「タスク管理」が必要だというのが、私の言いたいことなのです。
以上について具体例を使って考えてみるとよりわかりやすくなるでしょう。
できる学生は、1科目ずつ取り組む
学生時代に、中間・期末テストなどの対策をどうするかで悩んだことはないでしょうか?
- 英語Ⅰ
- 数学Ⅱ
- 古文
- 物理
- 日本史
など、勉強しなければならない科目は多岐にわたっていたことでしょう。
好成績を収めることのできた学生は、これらを順番に勉強していったはずです。
逆に、無駄な時間を過ごしてしまった人は、どれから手をつければいいかで悩み、どれに手をつけてもほかの科目が気になってしまっていたでしょう。
学生は「複数の科目」を抱えているとき「マルチタスクの課題」に直面しているといえます。できる学生は、シングルタスクとしてそれらに取り組んでいたのです。
逆に、英語をやろうかと思うと数学が気になり、数学からやろうと思うと英語の成績を思い出すといった人は、マルチタスクができない人間の性に苦しめられたいたのです。
さらに言えば「英語」という「プロジェクト」のなかにも「グラマー」か「リーディング」か「リスニング」かという「マルチタスクの課題」が潜んでいたはずです。
「タスク管理」ではよく「いまやっているタスクに集中し、その間はほかの仕事のことを忘れられる仕組みを作る」と言いますが、成績のよい学生がやっていたのはまさにそうしたことだったはずです。
いまやっている勉強の内容に集中し、その間はほかの科目のことも、ゲームのことも、プロ野球のことも忘れていられる人が、テストで好成績を収めていたのです。
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