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iOS 14のウィジェットでiPhoneのホーム画面を総入れ替え



大橋悦夫iPhone使用歴11年9ヶ月の大橋です。

以前はホーム画面の第1画面に良く使うアプリを配置していたのですが、「良く使う」には2種類あることに気づきました。

  • 1.iPhoneを手に取る前から開くつもりでいるアプリ(第1画面にないと困る)
  • 2.目に付くところに置いておきたいアプリ(目に付くから良く使う)

1のアプリは、もし何らかの理由でホーム画面からなくなっていたら見つかるまで必死で探しまくるくらい必要性が高いです。

たとえば、何かアイデアを思いついて「メモしておかなきゃ!」と感じたら即座に起動するメモアプリ。

このとき、「さぁ、いまからFastEverを起動するぞ」とアプリを意識することはありません。

ちょうど食事中に「次は肉じゃがを食べよう」と思って、肉じゃがの入った小鉢に箸を伸ばすときに「さぁ、いまから箸を使うぞ」と道具である箸に意識を向けないのと同様です。

「メモしておかなきゃ!」という意志と「メモをする」という行為とが直結する感覚で、これを橋渡しするアプリは箸と同様に透明化するのです。

一方、2のアプリも、「良く使う」という意味では同じなのですが、1のアプリと比べると透明度が低い。

「えーと、画像をEvernoteに送信するには…Picportだ」という具合に、意志と行為との間にワンクッション入る感覚があります。

もちろん、このワンクッションは一瞬なので煩わしく感じることはありません。

それでも、どのアプリを使えばいいのかを改めて思い出す必要があるため、ホーム画面の目に付きやすいところに置いておきたくなります。

思い出す助けになるからです。

これは、まるで箸が身体の一部のように感じられるのとは対照的と言えます。

この2つの違いに気づいたのは、iOS 14からウィジェットが導入されたことが大きいです。

ウィジェットとは

ウィジェットとはホーム画面または「今日の表示」画面において、通常のアプリアイコンの4個分、8個分、16個分いずれかのサイズを占有して、情報を表示するパーツです。

iOS 13以前もウィジェットはありましたが、それはホーム画面を右にスワイプすることで表示される「今日の表示」画面にしか配置できないものでした。

それが、iOS 14からホーム画面にも配置できるようになりました。

この変更に伴い、iOS 13までのウィジェットと、iOS 14からのウィジェットとは名前は同じでも別物になりました。

  • iOS 13までのウィジェットは「今日の表示」画面にのみ配置できる(旧ウィジェット)
  • iOS 14からのウィジェットは「今日の表示」画面とホーム画面の両方に配置できる(新ウィジェット)

そして、旧ウィジェットはiOS 14においては立場が弱くなっていると感じます。

「今日の表示」画面にしか配置できない上に、新ウィジェットの下に追いやられる格好になるからです。

「今後は新ウィジェットを使いなさい」というプレッシャーを感じます。

新ウィジェットを使って「今日の表示」画面とホーム画面を総入れ替え

いろいろ入れ替えたのですが、実際の時系列に沿って。

バッテリー残量

これまで「今日の表示」画面で確認していたiPhoneはじめ、iPhoneに接続しているデバイス(Apple WatchやAirPodsなど)のバッテリー残量が新ウィジェットで提供されるようになったため、ホーム画面に配置できるようになりました。

今まで、バッテリー残量を確認するにはホーム画面を右にスワイプして「今日の表示」画面を表示させるひと手間が必要でした。

それが、ホーム画面に配置することで常に把握できるようになったのです。

でも、新ウィジェットは最小でもアプリアイコン4個分のサイズなので、ホーム画面から4個のアプリを追い出す必要に迫られます。

最終的には3つの新ウィジェットを配置したため、都合12個のアプリを追い出すことになりました。

ここで、冒頭に書いた「良く使うアプリには2種類ある」ことに気づいたのです。

荷物を減らす必要に迫られて初めて、不必要なものが見えてくるという必然です。

Launcher

追い出すアプリとは「目に付くところに置いておきたいアプリ」であり、これは通常であれば第2画面(ホーム画面を左にスワイプ)以降に配置するところです。

でも、第2画面にはすでに「準・第1画面」のような、2軍的なアプリがすでに陣取っていますから、行き場がありません。

そうなると第2画面とは反対側、右にスワイプしたところに現れる「今日の表示」画面に逃がすしかありません。

これまでもLauncherという、いわゆるランチャーアプリを使ってきたのですが、Launcherが新ウィジェットにいち早く対応してくれたので、「今日の表示」画面にLauncherの新ウィジェットを配置しました。

なお、この画面は旧ウィジェットです。


この画面は新ウィジェットです。

新ウィジェットには最大で30個のアプリを配置できます。

ここに「目に付くところに置いておきたいアプリ」をすべて収めることができました。

なお、旧ウィジェットは横は5列でしたが、新ウィジェットは横6列となり、1列増えたぶんだけ配置を調整する必要はありました。

机上のワークスペースと引き出し収納

この新体制でしばらく過ごしてみたところ、これは何かに似ているなと思ったら、

  • 机上のワークスペース(ホーム画面)
  • 引き出し収納(「今日の表示」画面)

でした。

机の上にはペン立てとメモ帳など、必ず使う文具だけを出しておき、それ以外のホチキスや定規やカッターといった必要に応じて使う文具は引き出しにしまって必要時以外は目に入らないようにする。

そんな使い分けを思い出したわけです。

最初は「新ウィジェットは場所を取るな~」と煩わしく感じていたのですが、むしろそれによって整理が進んだ格好です。

「元に戻るということはない」という記事がありました。

» 元に戻るということはない|nokiba|note

体調でもなんでも同じです。「元」という記憶の中の基準値があって、「それ」に戻ることが本当にあるかのような錯覚を抱いて生きています。

元に戻るということは、過去に戻るということであり、タイムマシンがないので、それは不可能です。私たちは前へ前へと進む一方です。それをあえて「進化」などという人もありますが、進化は世代をまたがなければ起こりません。よくて進歩でしょうか。

以前と同じことができなくなることに対して、人は不満を覚えるものです。

でも、時間の流れは止められない以上、これに伴う変化はそういうものとして受け入れるしかないのでしょうね。