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飽きと闘う術

仕事においても生活においても、日々直面するのは、飽きとの闘いです。

どんなに楽しい仕事でも、夢中になれたゲームでも、そしておいしく食べられた料理でも、いつかは必ず飽きがやってきます。それを知った瞬間から飽きのプロセスがカウントダウンを始め、しかるべきタイミングが来ると、突然「何でこんなことがおもしろいと思ったんだろうか?」「これのどこがおいしんだろう?」という疑問が次々と去来します。

飽きとの闘いと言っても、まともに闘える相手ではないので結果として、逃げるが勝ちということでひたすら逃げ続けることになります。逃げるすべとなるのが新たな刺激

先日何となくつけていたテレビで、お笑いタレントのアンタッチャブルがマグロ1匹をひたすら食べ続けるという企画をやっていました。

最初の方は脂ののった中トロ・大トロのとろけるような味わいに大喜びの2人でしたが、そんな贅沢な刺身も「わんこそば」のように次から次へと出されるそばから平らげていくうちに「この脂キツイ!」という悲鳴とともに箸の動きがどんどん鈍っていきます。最後は泣きそうになりながら、何とか食べ続ける状態。

板前さんが付いていて、2人のリクエストに応じて刺身以外にも、マグロステーキやマグロハンバーグなど、いろいろな料理方法で出してくれるのですが、所詮はマグロ。しばらくは「おぉ、これなら食べられる!」と元気を取り戻しつつも、ひとしきり食べ続けると、やはり「脂がぁ?」とうめき始めます。

これは極端な例ではありますが、見ていてふと思ったことは、自分でも「脂」という具体的な飽きの原因がわからないだけで、身体が無意識に飽きを覚えて、それが行動に影響を与えていることは少なくないのではないか、ということ。

少なくとも何に飽きているのか、その正体を掴むことができれば、対策を講じることができるはずです。

この闘いは、しかし、フェアではありません。相手はこちらのことを知り尽くしているのに、こちらは相手の姿が見えないからです。言うなれば、透明人間を相手にしているようなもの。それゆえ、正攻法で挑んでも、すなわち、これまでの習慣の枠内で闘っている限りはすべてこちらの手の内を読まれてしまうのです。

そこで、習慣の枠の外で“場外乱闘”するほかありません。それが“新たな刺激”となるわけです。

具体的には、毎日の生活に自分でも予測できないような行動を盛り込むようにします。とは言え、「自分でも予測できない行動」というのはやや自己矛盾するところがあるため、日々の習慣から少し外れる行動を取るようにします。

例えば、

 ・いつも降りる駅の一つ手前で降りてそこから歩いてみる
 ・余裕を持って家を出て一つ手前の駅周辺を散策してみる(粋なカフェを探す等)
 ・会社に着いたらエレベータではなく階段で上ってみる
 ・階段ではしんどい場合は、行けるところまで上ってそこからエレベータに乗る
 ・駅から会社までの道順をランダムに変えてみる
 ・立ち寄るコンビニを毎日変えてみる
 ・朝食を外で食べてみる(普段自宅で朝食を食べる人の場合)
 ・朝食を自宅で食べてみる(普段外で朝食を食べる人の場合)

などです。時間帯を平日朝に絞って挙げてみたのですが、他の時間帯についても考えていくともっとたくさんありそうです。とにかくポイントは、評価をしないことだと思います。

 「道順を変えるのは面倒だし、せっかく今の道順が最短距離なのだから…」

とか

 「朝食を外で食べると言っても、お金と時間がもったいないなぁ…」

といった言い訳が出てくる前に、厳密に言えば、出てきても無視して、とにかく行動に移してしまうこと。

こうすることで、結果として「意に反した行動」が実現し、新たな刺激がもたらされるでしょう。たとえ、その刺激によって何も変化が起こらなかったとしても、少なくともいろいろな試行を繰り返している間は飽きとは対等に闘えているはずです。

一日1つでも今までにやったことがなかったことをブログに記録するようにすることで、どんどん選択肢が減っていくのを実感できますし、その状態に身を置くことからしてすでに新たな刺激になります。