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大切と大事をどう使い分けるかを決めておく



大橋悦夫「これは大切なことですので覚えておいてください」とか「ここは大事なのでテストに出るぞ!」といったように、日頃から何気なく使っている「大切」と「大事」という言葉ですが、違いや使い分けを意識したことはありますか? 一つの解釈に過ぎませんが、僕自身がどう使い分けているかについて書いてみます。

大切は過去志向、大事は未来志向

この使い分けは、僕のメンターの一人から教わったものなのですが、以下のような考え方に基づいています。

  • 大切=「重要な区切りをつける」 → 区切りをつけて、どこかにそっと置いておくニュアンス
  • 大事=「大きな事として取り扱う」 → 慎重に対処していくニュアンス

大切は「そっと置いておく」というニュアンスから、「これまでの思い出」を大切にしまっておく、という過去志向が感じられます。

一方、大事は「慎重に対処していく」というニュアンスから、「これからの決断」を大事にくだしていく、という未来志向が感じられます。

どう使い分けるかの明確な基準と方針を持っておく

もちろん、「思い出を大事にする」や「大切な決断をくだす」という言い方も日本語として間違いではないでしょう。

その意味では辞書を引いても、判断に迷ってしまうかもしれません。辞書が教えてくれるのは大切なことばかりだからです。

でも、ここで大事なことは、自分の中で「大切」と「大事」をどう使い分けるかの明確な基準と方針を持っておくことだと僕は考えています。

それがなければ、どちらかの言葉を使おうとしたときに、その都度迷うことになるからです。

迷うことで大切な時間や気力が失われるのであれば、迷わずに済むように基準と方針を決めることは大事なことだと思うのです。

↓例えば、以下の本のタイトルからは僕の解釈では「これからお金をどう使うか」というニュアンスを感じます。

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↓以下の本であれば、「著者がこれまでに蓄積してきた豊富な経験に裏打ちされた重厚なノウハウ」というニュアンスを感じます。

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もちろん、いずれも著者(あるいは出版社)の意図とは一致しないかもしれませんが、なぜ「大事」ではなく「大切」を使ったのか(あるいはその逆もしかり)、という問題意識を持つことで、その本に対する向き合い方も変わるでしょう。当然、得られる学びもまた違ったものになるはずです。