「すぐにできる仕事」ばかりしていると、「時間がかかる仕事」ばかりが積み残ってしまいます。
ちょうど以下の図のような状態で、「時間がかかる仕事」に背中を向けて、「すぐにできる仕事」ばかりを追いかけていると、いずれ窮地に追い込まれます。
なぜ、「すぐにできる仕事」ばかりを追いかけてしまうのか?
それは、時間がないからです。
でも、時間がないときこそ、「すぐにできる仕事」ではなく、あえて「時間がかかる仕事」に挑むようにします。
「時間がかかる仕事」の認識を改める
「すぐにできる仕事」とは、時間の見通しが立ちやすい仕事、手離れのよい仕事です。
安心して取りかかることができるので、ついつい手が伸びてしまうのです。
でも、売上や収入につながるのは多くの場合「時間がかかる仕事」ですから、「すぐにできる仕事」ばかりではいずれ立ちゆかなくなります。
とはいえ、「時間がかかる仕事」に取り組むには当然ながら時間が必要です。
「時間ができたらやろう」と強く思っているのです。
でも、実際には時間などできはしないので、いつまでたっても「時間がかかる仕事」に取りかかることができません。
このジレンマから抜け出すためには、「時間がかかる仕事」の認識を改めるしかありません。
むしろ「時間がないとき」がチャンス
認識を改めるための手っ取り早い方法は、あえて時間がないときに「時間がかかる仕事」に取りかかることです。
当然、強い抵抗を感じると思いますが、とにかく取りかかります。
かけられる時間が限られているので、途中で強制的に切り上げざるを得ないので、実はさほど大変ではないことに気づくはずです。
デスマッチではなく、制限時間内で決着が付かなければ“判定”に持ち込むことができるのです。
仕事においての“判定”とは、次回は何をするかを決めることです。
つまり、制限時間という枠を設けることで、「時間がかかる仕事」を強制的に分割することができるのです。必ずしもかけた時間ぶんだけ進む、という保証はありませんが、それでも次回に同じ仕事に取りかかるときの抵抗は確実に下げられるでしょう。
前後に動かせない予定を挟むことで、一日の中に複数の時間区画が生まれます。この区画に「時間がかかる仕事」を追い込み、1つの区画につき1つの仕事と対峙するようにすれば、日数はかかりますが、確実に「時間がかかる仕事」を進めることができるようになります。
まとめ
忙しい人ほど仕事が早い、と言われることがありますが、その理由の1つはこれでしょう。
誰しも、まとまった時間を確保したいと考えるものですが、実際にまとまった時間が手に入ると、途端に「時間がかかる仕事」が一気に押し寄せるので、結局「すぐにできる仕事」に逃げたくなってしまうのです。
重要なことは、少しずつしか取り組まない、と決めてこれを守ることです。