結論から書いていきます。
次の5つのリストを使い分けることで、タスクを高速にさばいていくことができます。
- ファーストタスク(5分)
- リピート・チェックリスト(デイリー)
- ミニマム・アクションリスト(出発前など)
- シングルタスク(集中タスク)
- 中タスク → 小タスク
順々に見ていきます。
ファーストタスク(5分)
とにかく朝、会社に行く前にこなしたいタスクです。5分でもいい。何なら1分でもかまいません。でも0秒にだけはしないことです。
これを連日やることで、少なくとも「やりたいことをすでにやった」という事実を残すことができます。これは絶対に「やりたいこと」にすることです。どんなに大事な仕事を抱えていようと「自分は朝の一番貴重な時間は、自分の自由意志に基づいた行動をしている」と、自分の無意識に教え込むのです。
リストは例えば次のようになります。絶対に1行です。
- □プログラミングの勉強
リピート・チェックリスト(デイリー)
会社に着いたらとりあえず「毎日どうしても外すことのできないこと」を、同じ順番で、同じ手順で、まずやってしまうことです。
メールチェックなどもそうでしょうが、できればメールのチェックを最初にしないようにしたいところです。もちろん「メールチェックこそが仕事」であればそれをするべきです。
絶対に毎日やることは、同一の手順でやれば、そのうち無意識が強力に支援してくれるようになります。曲芸師が一輪車にまたがりながらお手玉をポンポン受け止められるのは、無意識の助力あってこそです。
リストは例えば次のようになります。おそらく複数行で、サブ項目があります。数が多くなってもかまいません。
- □メールチェック
└受信トレイを開く
└フラグを付けていく
└・・・・・・・
- □書類整理
└・・・・・・・
ミニマム・アクションリスト(出発前など)
会議の時刻が迫っていたり、終電が迫っているときというのは、行動の無駄を省く最適な時間帯です。
開始時刻が迫っているというのにムダなことをやりたがる人はいません。絶対に遅刻できない日、たまたま目覚まし時計が鳴らなかったりしたときに、もし使うとすれば利用するリストがこの「ミニマム・アクションリスト」です。
例えば次のようになります。サブ項目があってはダメです。それを見ている暇もないからです。順番もギリギリまで考え抜かれている必要があります。
- □歯磨き
- □ネクタイ
- □財布をもつ
シングルタスク(集中タスク)
ファーストタスクで一番やりたいことをやり、デイリー・リピートチェックリストで毎日のやることをやって、ミニマム・アクションリストで何かの開始時刻に間に合ったとしましょう。ヤレヤレというところで休みたくなります。
私の中でも賛否両論ですが、ここでただ1つのシングルタスクに集中できると仕事が一気に進みます。
実のところここまででは、会社の重要な仕事は何もしていません。ファーストタスクはやりたいこと。リピートタスクはいつもの業務。アクションリストは何かの準備。そして会議などに出ただけです。
大事な仕事はこのタイミングでやるのが、おそらくは「最も早く大事な仕事に手がける」ということになります。この前ということにするなら、デイリーリピートの部分とここを交換するしかなくなります。(可能であればその方が良いかもしれないが現実的には難しいケースが多い)。
しかしここに休憩を入れるだけならまだしも、同僚との会話などに脱線すると、その後「シングルタスクに集中」するのが非常に難しくなり、おそらく夜遅くに何となく気鬱な気分でやることになりそうです。
ここで大事な仕事をやるためには、ここまでにメンタル・エネルギーを使い尽くすのはよくありません。節約しておく必要があります。
ですからそんなリストが必要か?というものも全部リストに書いてあるとおりにして、何も思い出さず、何も想像せず、決まり切った作業を心を無にして乗り切っておくのが良いでしょう。
ここのリストはこうなります。
- □大事なタスク
中タスク → 小タスク
ここから先はもう、惰性でも作業をこなすしかありません。そんなに精神力が残っていないでしょうし、時間も遅くなってきているはずです。
この段階ですでに残業時間に突入している、というケースも少なくはないでしょう。
すなわち山場はこの前に来ている必要があるのです。
次の大橋さんのエントリもぜひ参考にしてみてください。大橋さんが書かれているような形を実現するのは、実際はかなり難しいと思いますが、それは上述したように「ファーストタスク」や「リピートタスク」が動かしがたいところにいるはずだからです。
それでも「最初に抵抗の高いものからやってしまう」やり方は非常に有用性が高いです。
対策としては、一日の一番最初に最も気の進まない仕事、すなわち抵抗の大きな仕事に取りかかることです。そのための具体的な方法をご紹介します。